インサイドセールスが失敗する要因とは?よくある事例から成功に導くポイントも紹介
インサイドセールスがうまくいかない場合は、失敗事例を参考にして要因を探る方法があります。インサイドセールスチームの責任者やリーダーの中には、次のような悩みを抱えている方も多いでしょう。
- インサイドセールスがうまくいかない要因を知りたい
- インサイドセールスが失敗しないための方法を知りたい
- 失敗事例を参考にして、チームを成功に導くためのヒントを得たい
本記事ではインサイドセールスの失敗要因と解決策、成功のポイントを詳しく解説します。インサイドセールスの失敗事例を参考に、想定できるリスクを回避して成功確率を高めましょう。
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目次[非表示]
- 1.そもそもインサイドセールスとは
- 2.インサイドセールスを失敗事例から学ぶと良い理由
- 3.インサイドセールスの失敗要因と解決策
- 3.1.失敗要因その1:インサイドセールスの目的と役割が曖昧である
- 3.2.失敗要因その2:インサイドセールスがテレアポ部隊となっている
- 3.3.失敗要因その3:インサイドセールスのKPIが間違っている
- 3.4.失敗要因その4:マーケティング・営業部門との連携ができていない
- 3.5.失敗要因その5:リードへの適切なアプローチができていない
- 3.6.失敗要因その6:インサイドセールススタッフの稼働率が低い
- 3.7.失敗要因その7:インサイドセールススタッフが不足している
- 3.8.失敗要因その8:適切なマネジメントができていない
- 3.9.失敗要因その9:インサイドセールススタッフの教育ができていない
- 3.10.失敗要因その10:システムやツールをうまく活用できていない
- 4.インサイドセールスを成功させるためのポイント
- 4.1.ポイントその1:インサイドセールスの目的や役割を再認識する
- 4.2.ポイントその2:情報共有を徹底して戦略的なアプローチを行う
- 4.3.ポイントその3:ノウハウを蓄積して適切なトレーニングを行う
- 4.4.ポイントその4:人手やノウハウが不足している場合は外注を検討する
- 4.5.ポイントその5:インサイドセールスの成功事例を参考にする
- 5.インサイドセールスの失敗要因を回避して成功に導こう
そもそもインサイドセールスとは
インサイドセールスとは、見込み客との関係を構築・育成して最終的にフィールドセールス部門に引き継ぐことを目的とした内勤営業です。
従来の外回り営業とは異なり、電話やメール、オンライン会議ツールを駆使してリモートで顧客と接触し、質の高いリードを育てるのが特徴です。
インサイドセールスの理解を深めたい方は、次の記事を参考にしてください。インサイドセールスの役割から導入方法まで、基本知識を幅広く解説しています。
>>インサイドセールスとは?特徴や種類を含む基本知識、導入の流れも紹介
インサイドセールスを失敗事例から学ぶと良い理由
インサイドセールスを成功させるためには、失敗事例から学ぶことが重要です。成功要因を調査し、次に活かすことも大切ですが、失敗事例にはより一層貴重な教訓が詰まっています。
失敗から得られる学びは、同じミスを繰り返さないための指針となり、改善のヒントを提供してくれます。他社の失敗事例を通じて共通する問題点やパターンを見つけ出すことも可能です。他の企業でも起こりうる同様の問題を未然に防ぐための対策を立てられます。
インサイドセールスの失敗要因と解決策
インサイドセールスの失敗要因として次の10個の事例を紹介します。
- インサイドセールスの目的と役割が曖昧である
- インサイドセールスがテレアポ部隊となっている
- インサイドセールスのKPIが間違っている
- マーケティング・営業部門との連携ができていない
- リードへの適切なアプローチができていない
- インサイドセールススタッフの稼働率が低い
- インサイドセールススタッフが不足している
- 適切なマネジメントができていない
- インサイドセールススタッフの教育ができていない
- システムやツールをうまく活用できていない
それぞれの事例において、失敗要因と解決策を見ていきましょう。
失敗要因その1:インサイドセールスの目的と役割が曖昧である
インサイドセールスの失敗は、導入目的や組織体制が曖昧なままスタートした時に起こりやすくなります。具体的な目的や解決すべき課題が明確でない状態では、効果的な営業活動ができず、部門間の連携も機能しなくなることがあります。特に現場社員のモチベーションが低下することによって、営業活動の効率も落ちてしまうという悪循環に注意が必要です。
解決策として、導入目的や組織設計を明確にし、自社の課題と目的に基づいて具体的な役割を定義することが重要です。例えば、ウェビナー参加者へのフォローアップや資料ダウンロード者へのアプローチなど、メンバーの業務内容を明確にすることで、効果的なアプローチが可能になります。明確な業務内容を社内で共有できれば、チーム内での連携をしやすくなるため、相乗効果が発揮されます。
失敗要因その2:インサイドセールスがテレアポ部隊となっている
インサイドセールスが単なるテレアポ部隊となっている場合、本来の目的を達成できず、失敗に終わる可能性が高くなります。テレアポ部隊となった場合、件数を優先するあまり商材への関心が低い見込み客のアポを大量に獲得し、時間を浪費したり、クレームにつながったりする失敗例が挙げられます。テレアポはアポイントを取ることに重点を置きますが、インサイドセールスは見込み顧客との関係を構築し、フィールドセールス部門に引き継ぐ役割を担います。
解決策として、まずはインサイドセールスの目的を再認識し、役割を明確にすることが重要です。見込み客と定期的にコミュニケーションを取り、価値ある情報を提供することで信頼を得るのがインサイドセールスです。また、信頼を獲得していく中で顧客が気づいていない課題を引き出すことも求められます。短期的なアポ獲得数だけでなく、中長期的な視点で顧客との関係を育む指標を設定すると良いでしょう。
インサイドセールスとテレアポの違いを知りたい方は、次の記事を参考にしてください。テレアポとの違いを明確にし、インサイドセールス本来の役割を認識することが重要です。
>>インサイドセールスとテレアポの違いとは?効果的な活用方法も徹底解説
失敗要因その3:インサイドセールスのKPIが間違っている
インサイドセールスが成功するためには、適切なKPI(重要業績評価指標)の設定が欠かせません。コール数などの目標を高く設定すると現場社員が疲弊し、コールを達成することが目的となってしまう可能性があります。コール数が優先になると、リードの質を高めることが難しくなり、本来の目的が達成されないケースが増えてしまいます。
解決策として、インサイドセールスの目的に合致したKPIを設定し、リードの育成や質の高い商談の創出を評価する指標を設けます。リードのナーチャリングや商談獲得を重視する数値を把握すると良いでしょう。定性的な情報も重視し、定期的にKPIを見直して最適な目標を追求することで、インサイドセールスが効果的に機能します。
インサイドセールスのKPIについて深く知りたい方は、次の記事を参考にしてください。KPIの必要性や設定手順も詳しく解説しています。
>>インサイドセールスのKPI設定とは?項目や正しい目標設定について解説
失敗要因その4:マーケティング・営業部門との連携ができていない
インサイドセールスが効果的に機能するためには、マーケティング部門や営業部門との連携が必須です。部門間の情報共有や協力が不足していると、部門間での対立が起こる原因にもなり得るため、業務がスムーズに進まないことがあります。
解決策として、各役割を明確にして部門間の情報共有を徹底することが重要です。一般的に、マーケティング部門はリードの創出とナーチャリングを担当し、インサイドセールスはリードのBANT情報(予算、権限、ニーズ、注文時期)を把握し、商談設定までを行います。そして、商談と受注に注力するのが営業部門で、フィールドセールスともいわれます。
定期的なミーティングを通じて、インサイドセールスからフィールドセールスにリードを引き渡した後にフィードバックを実施すると良いでしょう。部門間のフィードバックによって商談の結果や改善点を共有しやすくなるため、より質の高い営業活動・マーケティング活動が可能となります。
失敗要因その5:リードへの適切なアプローチができていない
インサイドセールスが失敗する要因の1つに、問合せや資料ダウンロードを行ったリードに対して適切なアプローチができていないケースが挙げられます。初回の連絡は特に印象に残りやすいので特に重要です。有益な情報を提供できなかった場合やお客様に対して不快な気持ちを与えてしまった場合は、フォローアップも効果を発揮できず、良い結果は期待できません。
解決策として、問合せや資料ダウンロードがあったリードに対しては、即座に対応することが有効です。見込み客の状態に合わせたトークスクリプトを準備し、迅速な対応をこころがけましょう。さらに、次にアプローチする具体的な日時やタイミングも記録しておくと、優先すべきアプローチリードがリスト化されるため、効率が良くなります。
インサイドセールスのリード育成について深く知りたい方は次の記事を参照ください。リードナーチャリングの重要性や育成方法について詳しく解説しています。
>>インサイドセールスにおけるリードナーチャリングの重要性|3つのリードプロセスと戦略的育成方法
失敗要因その6:インサイドセールススタッフの稼働率が低い
インサイドセールススタッフの失敗要因として、インサイドセールススタッフの稼働率が低いことが挙げられます。稼働率が低い理由の1つに、リードの獲得が不十分であることがあります。
解決策として、リード獲得を強化することが必要です。アウトバウンド(BDR)を強化し、待ちの姿勢ではなく積極的に営業リストにアプローチしてホットリードを増やすことが重要でしょう。また、インバウンド(SDR)においても、マーケティング部門との連携を強化し、ウェビナーや資料ダウンロード、Web広告などを通じてリードを増やすことが有効です。
BDR、SDRについて詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。BDRとSDRのアプローチをバランスよく組み合わせ、リード不足を解消し、スタッフの稼働率を向上させましょう。
>>アウトバウンド型インサイドセールス(BDR)とは?インバウンド型(SDR)との違いやメリットも解説
失敗要因その7:インサイドセールススタッフが不足している
インサイドセールスの失敗要因として、インサイドスタッフが不足しているケースがあります。人員不足によりリードのフォローや商談の創出が滞り、営業活動全体の効率が低下するため、対策が必要です。
解決策として、社内外の人材を確保する方法があります。まず、既存の営業スタッフをインサイドセールスに登用する方法があります。既存スタッフを活用する場合は、営業とは求められるスキルが異なるため、適切なトレーニングが必要です。
社内人材の活用や育成が難しい場合は、インサイドセールスの経験者や成功実績のある人材を採用する方法もあります。ただし、優秀な人材は採用が困難な可能性が高いため、早急に即戦力を確保したい場合は専門業者への外注も視野に入れると良いでしょう。
失敗要因その8:適切なマネジメントができていない
インサイドセールスの失敗要因の1つは、適切なマネジメントができていないことが原因で失敗するケースです。責任者が不在な場合やマネジメント体制が整っていない場合、組織全体のパフォーマンスが低下する可能性があります。
解決策として、社内でインサイドセールスマネージャーを立てることが望ましいです。適切な人材を社内で確保できない場合は、
- マネジメント人材を採用する
- 外注して内製化できるまではマネジメントをお願いする
などして、適切なマネジメント人材を配置することが必要です。マネジメント人材を整えて、業務設計や運営の統括、マーケティング部門やフィールドセールス部門との連携強化を図ることが重要です。適切なマネジメント体制を整えることで、インサイドセールス部門の役割がより明確になるでしょう。
失敗要因その9:インサイドセールススタッフの教育ができていない
インサイドセールスの失敗要因として、インサイドセールススタッフの教育ができていないケースがあります。ノウハウを蓄積しないまま、インサイドセールススタッフが独自の方法で対応していると、成果にばらつきが生じます。長期的に成果を出し続けるには、個人に合わせた適切な教育が必要です。
解決策として、定期的な研修やロープレなどのトレーニングを通じてスタッフのスキルを向上させることが大切です。あわせて、ツールの活用方法についてのトレーニングも行い、業務効率を高めることが重要です。
インサイドセールスの教育に興味がある方は次の記事も参考にしてください。内製化の鍵となるインサイドセールススタッフの教育方法を詳しく解説しています。
>>インサイドセールス教育の内製化でセールスチームを強化!導入方法も紹介
失敗要因その10:システムやツールをうまく活用できていない
インサイドセールスの失敗要因として、システムやツールをうまく活用できていないケースが挙げられます。顧客情報を適切に共有できない場合、連携ミスや一貫性のない顧客対応が生じ、信頼関係を損なう恐れがあります。
解決策として、次のようなシステムやツールを導入し、見込み顧客の情報を一元管理し、全社で共有できる体制を整えましょう。
- SFA(営業支援ツール)
- CRM(顧客管理システム)
- MA(マーケティングオートメーション)
ツールの効果的な活用方法についてのトレーニングを実施し、全員が一貫した方法でデータを扱えるようにすることが求められます。例えば、CRMを使用することで、顧客との過去のやり取りやヒアリング内容を詳細に記録して次のアクションに反映できるため、適切なアプローチが可能となります。
インサイドセールスを成功させるためのポイント
インサイドセールスを成功させるためには、次の5つのポイントをおさえておきましょう。
- インサイドセールスの目的や役割を再認識する
- 情報共有を徹底して戦略的なアプローチを行う
- ノウハウを蓄積して適切なトレーニングを行う
- 人手やノウハウが不足している場合は外注を検討する
- インサイドセールスの成功事例を参考にする
それぞれのポイントを詳しく解説します。
ポイントその1:インサイドセールスの目的や役割を再認識する
インサイドセールスの目的や役割を再認識することは、効果的な営業活動の要です。単なるテレアポではなく、見込み客との関係構築とリードの育成を通じて商談につなげる役割があります。
インサイドセールスチーム全体で課題を共有し、共通の認識を持つことが重要です。目的や役割に適したKPIかどうか定期的に見直し、会話の質や顧客ニーズの把握も評価基準に設定すると良いでしょう。目的や役割を再認識することで、効果的な営業活動が実現し、インサイドセールスの成功につながります。
ポイントその2:情報共有を徹底して戦略的なアプローチを行う
インサイドセールスの成功には、情報共有と戦略的なアプローチが大切です。MAやCRMなどのツールを活用し、顧客情報を一元管理することで、効果的なアクションを取るための基盤を整えます。
ツールを活用することで、商談の進捗状況や顧客の反応を詳細に記録し、次のアクションに活かしやすくなります。見込み客の優先順位を付け、アプローチの内容とタイミングを戦略的に決めることも重要です。
ポイントその3:ノウハウを蓄積して適切なトレーニングを行う
インサイドセールスの成功には、ノウハウの蓄積と適切なトレーニングが必要です。マーケティング部門やインサイドセールス部門、営業部門がそれぞれ情報を共有して組織全体でノウハウを蓄積することが重要です。
適切なトレーニングプログラムを設計し、新しいメンバーや施策変更時には重点的に研修を実施する必要があります。ノウハウの蓄積とロープレなどのトレーニングを通じて、インサイドセールスのスタッフが自信を持って顧客対応を行えるような環境を整えましょう。
ポイントその4:人手やノウハウが不足している場合は外注を検討する
インサイドセールスを効果的に運用するためには、十分な人手とノウハウが必要です。また、インサイドセールススタッフが不足している場合には、外注を検討することが有効です。外部の専門企業や営業代行サービスを活用することで即戦力を確保できるため、短期間で成果を上げることが期待できます。
外注の活用により内部リソースの負担を軽減し、他の重要な業務に集中できます。通常は内製化によってノウハウを蓄積しますが、短期的な成果が欲しい場合は外部リソースを活用しながらノウハウを取り入れることも有効です。
インサイドセールスの外注に興味がある方は次の記事を参考にしてください。適切な外注先の選び方や外注が向いているケースを詳しく解説しています。
>>インサイドセールスは外注すべき?外注先の選び方、外注推奨ケースを解説
ポイントその5:インサイドセールスの成功事例を参考にする
インサイドセールスを成功させるためには、失敗事例とあわせて他社の成功事例を参考にすることも有効です。成功事例を分析することで、効果的なアプローチやツールを具体的に知ることができます。
ただし、他社の成功事例をそのまま当てはめてもうまくいかない場合もあります。自社を取り巻く環境や働くスタッフの特性などを考慮してカスタマイズすることも重要です。
インサイドセールスの成功事例を知りたい方は次の記事を参考にしてください。成功企業の事例をもとに、成功のポイントや導入のメリットも詳しく解説しています。
>>インサイドセールスの成功事例を10個厳選!成功のポイントや導入のメリットも解説
インサイドセールスの失敗要因を回避して成功に導こう
インサイドセールスを成功させるためには、失敗要因を事前に把握してリスクを回避することが重要です。本記事では、インサイドセールスの失敗要因と解決策、成功のポイントを詳しく解説しました。
成功事例を参考にすることも大切ですが、失敗事例から学ぶことで具体的な対策を講じることが可能です。失敗要因を参考にしてインサイドセールスを成功に導きましょう。
ネオキャリアはインサイドセールスにおいて、約20年のノウハウや国内最大級の実績があります。インサイドセールスの専門的なノウハウを活用したい場合はお気軽にお問合せください。