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インサイドセールスがうまくいかない場合の解決策!対応方針や典型的な失敗理由を解説

インサイドセールスとは、効率的に新規顧客からの案件創出を担う、マーケティングプロセスの1つです。しかし、想定どおりに成果を上げられず、具体的な改善方法も分からず悩む企業は少なくありません。

・インサイドセールスがうまくいかない場合の原因は?
・インサイドセールスがうまくいかない状況への改善方針や解決方法とは?
結論からいうと、インサイドセールスがうまくいかない、うまく機能しない場合、その原因には戦略・インフラ・人材育成のいずれかに問題があります。この問題は複数の領域に分散しているケースが多いため、問題の所在を正しく把握してから、具体的な解決策を講じるのが重要です。

この記事では、インサイドセールスがうまくいかない場合の典型的な原因と、それに対する改善方針や解決策を順にお伝えします。インサイドセールスを成功に導き、ビジネス成果を効率的に上げられる営業・マーケティング体制を確立しましょう。

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目次[非表示]

  1. 1.インサイドセールスがうまくいかない原因8つ
    1. 1.1.原因その1:インサイドセールスの活動がテレアポになっている
    2. 1.2.原因その2:インサイドセールスに必要なトレーニングが不足している
    3. 1.3.原因その3:マーケティングチームやフィールドセールスとの連携が不足している
    4. 1.4.原因その4:関連部門との役割分担や業務責任を明確にするルールがない
    5. 1.5.原因その5:見込み客に関する情報連携・管理が適切にされていない​​​​​​​
    6. 1.6.原因その6:十分な見込み客数が確保できていない
    7. 1.7.原因その7:評価指標(KPI)の設定が適切でない
    8. 1.8.原因その8:売り込みのような会話をしてしまう
  2. 2.インサイドセールスにおける典型的な課題の原因分析
    1. 2.1.インサイドセールスにおける問題点の整理
    2. 2.2.インサイドセールスが失敗する根本原因の整理
  3. 3.インサイドセールスがうまくいかない悩みへの改善方針3つ
    1. 3.1.改善方針その1:インサイドセールスに合わせた戦略の見直し
    2. 3.2.改善方針その2:インサイドセールスに合わせたインフラの見直し
    3. 3.3.改善方針その3:インサイドセールスに合わせた人材育成の見直し
  4. 4.インサイドセールス成功のための戦略を実現する解決策5つ
    1. 4.1.解決策その1:インサイドセールスチームの目的と役割の明確化
    2. 4.2.解決策その2:インサイドセールスにおける業務プロセスの再設計
    3. 4.3.解決策その3:見込み客の獲得方法を見直し
    4. 4.4.解決策その4:情報共有とコミュニケーションによる部門間連携の強化
    5. 4.5.解決策その5:ターゲット顧客に提供する情報コンテンツの拡充
  5. 5.インサイドセールス成功のためのインフラを実現する解決策3つ
    1. 5.1.解決策その1:インサイドセールスならではの評価指標を設定
    2. 5.2.解決策その2:部門内外との情報共有を促す仕組みの導入
    3. 5.3.解決策その3:メンバーに対するサポート制度の確立
  6. 6.インサイドセールス成功のための人材育成のコツ3つ
    1. 6.1.コツその1:見込み客から悩みや課題を引き出すスキルの強化
    2. 6.2.コツその2:ノウハウや取り組み事例の情報共有を習慣化
    3. 6.3.コツその3:インサイドセールスの役割を拡充
  7. 7.自社での改善が思わしくない場合の選択肢:インサイドセールス代行サービス
  8. 8.インサイドセールスへのテコ入れでビジネスの再加速を

インサイドセールスがうまくいかない原因8つ

インサイドセールスがうまくいっていない場合には、特定の原因が存在しているケースが多くみられます。よくあるインサイドセールスがうまくいかない原因の典型例は8つです。

1.インサイドセールスの活動がテレアポになっている
2.インサイドセールスに必要なトレーニングが不足している
3.マーケティングチームや対面営業(フィールドセールス)との連携が不足している
4.関連部門との役割分担や業務責任を明確にするルールがない
5.見込み客に関する情報管理が適切にされていない
6.十分な見込み客数が確保できていない
7.評価指標(KPI)の設定が適切でない
8.売り込みのような会話をしてしまう
自社のインサイドセールスが、上記原因の中からどれに該当しているか確認してみましょう。

原因その1:インサイドセールスの活動がテレアポになっている

インサイドセールスの活動指標が新規顧客と商談のためのアポイント取得になっていると、もともと想定していた成果を上げるのは困難です。テレアポの成果は獲得したアポイント取得数であり、本来インサイドセールスに求められている見込み客の育成は考慮されないためです。

インサイドセールスの活動がテレアポに変わってしまう原因として、インサイドセールスの目的が不明確であるケースが多く見受けられます。さらに、関連する部門がインサイドセールスの役割を正しく理解しておらず、テレアポチームと誤解している場合も少なくありません。

つまり、インサイドセールスの役割が見込み客の育成である点を正しく定義して周知できていないと、的確な成果を上げるのは難しくなります。

インサイドセールスとテレアポの違いをもっと知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>インサイドセールスとテレアポの違いとは?効果的な活用方法も徹底解説

原因その2:インサイドセールスに必要なトレーニングが不足している

インサイドセールス担当者が適切なスキルやノウハウを保有していないと、期待する成果を継続的に上げ続けるのは困難です。なぜなら、インサイドセールスは対面営業やマーケティングの中間に位置する職種であり、特有のスキルが求められる役割であるためです。

例えば、インサイドセールスは基本的に新規顧客を対象とし、非対面形式でのやりとりでゼロから関係構築する技術が求められます。この技術は、既存の職種では培うことが困難であり、専門的に学ぶ必要があります。

過去にインサイドセールスの経験がないメンバーで体制を組む場合、職種特有のスキルを高めないと成果を上げ続けるのは簡単ではありません。

原因その3:マーケティングチームやフィールドセールスとの連携が不足している

インサイドセールスがうまくいかない原因として、関連部門との連携不足も挙げられます。

インサイドセールスはマーケティングプロセスにおいて、以下のようにマーケティングチームと対面営業(フィールドセールス)チームの間をつなぐ役割を担っています。
見込み客の候補になる顧客情報をマーケティングチームから受け取り、育成した見込み客の情報を対面営業チームに引き継ぐのが主な業務の流れです。

抱えている見込み客への対応は重要ですが、関連する部門との連携を怠ると、タイムリーな見込み客へのアプローチができなくなります。そのため、各部門との情報連携が適切に実施できていないと、契約に結びつかない可能性も高まる恐れがあります。

原因その4:関連部門との役割分担や業務責任を明確にするルールがない

インサイドセールスが関連部門との役割分担や責任分界点が不明確なために、部門間のもめごとで業務に集中できない場合も見受けられます。

既存の部門が存在する中で、インサイドセールスを新設した場合、関連する部門の役割や責任範囲の再定義が必要です。特に直接関連するマーケティングチームやフィールドセールス(対面営業)チームとは、細かく業務の線引きをしておかないと、業務の停滞や抜け漏れが発生しかねません。また、トラブルが発生した場合、役割分担が明確でないと責任の押し付け合いなど非生産的な対応に追われる可能性が高まります。

部門間の役割分担を定義していないため社内対応に時間を取られ、見込み客の育成に集中できないのはよくあるケースです。

原因その5:見込み客に関する情報連携・管理が適切にされていない​​​​​​​

見込み客とのやり取りから得られた情報が適切に管理できていないと、インサイドセールスがうまく機能しなくなります。見込み客に関する情報は、最終的に対面営業に引き継ぐ必要があり、情報管理が適切になされていないと十分な引き継ぎが行えないためです。

たとえインサイドセールスが見込み客と良い関係性を構築し、さまざまな情報を入手していても、対面営業に引き継がなければ意味がありません。
引き継いだ後に、対面営業が改めて同じ内容の確認を顧客に行うのは時間のロスであり、顧客の信頼を低下させる恐れすらあります。後続の対面営業部門への適切な引き継ぎができなければ、インサイドセールスが的確に業務を遂行したことにならない点に注意しましょう。

原因その6:十分な見込み客数が確保できていない

見込み客の候補になる潜在顧客が十分に確保できていないために、インサイドセールスからの成果が上がらないケースもあります。インサイドセールスの主な役割は見込み客の育成であり、対象となる顧客がいなければ、業務を進めるのは困難なためです。

見込み客の候補が少ない背景には、自社商材の認知度の低さによる問い合わせ数の低迷や、認知度を高める活動の不足が挙げられます。この問題は、インサイドセールス単体の問題ではなく、マーケティングプロセスの上流段階における問題です。

インサイドセールスが活動する前提環境が整備されていないと、優秀なインサイドセールスでもあげられる成果は限られます。

アプローチリストの枯渇にお悩みでしたら、リスト作成から承ります。

>>商談獲得などの営業支援はネオキャリア|インサイドセールス・営業代行

原因その7:評価指標(KPI)の設定が適切でない

インサイドセールスの評価指標(KPI)が適切に設定されておらず、望んでいる成果が適切に発揮されないというケースは少なくありません。

先述のとおり、評価指標にアポイント獲得数が設定されていると、見込み客の育成よりもアポ取りに集中してしまいがちです。また、対面営業への引き継ぎ数のみを評価指標としていても、成約確度の低い見込み客ばかりを引き継いでしまうことになりかねません。

最終的な成果が売上高や受注高であると考えると、成約のつながりやすさなどの質的考慮も必要です。
また、対面営業部門の方針も踏まえておかないと、マーケティングプロセス全体で一体化した活動にならない恐れがある点にも気をつけましょう。

原因その8:売り込みのような会話をしてしまう

見込み客との会話内容が売り込みになっているのも、インサイドセールスがうまくいかない原因として見受けられます。

インサイドセールスの役割は、顧客の悩みや課題に対する的確な情報提供を通じた、信頼関係の構築や検討の具体化などの見込み客の育成です。そのため、インサイドセールス担当者に求められるのは、非対面コミュニケーションによる見込み客の悩みや課題の把握です。しかし、インサイドセールスの熟練者はまれであり、経験が浅く訓練も不十分だと製品・サービスの紹介に話が寄りやすくなります。

インサイドセールス担当者の会話時間の多くを製品やサービスの紹介に当てている限り、見込み客の育成は想定通りに進まないでしょう。

インサイドセールスにおける典型的な課題の原因分析

インサイドセールスがうまくいかない場合には、まず顕在化している問題の背後にある原因を的確に把握するのが肝要です。なぜなら、根源的な原因を解決する施策を適切に打たなければ、一時的に状況改善しても問題が再発する可能性があるためです。

そこで、先述したような表面的な問題原因に対する改善検討をはじめる前に、行うべき現状把握作業は2つあります。
1.インサイドセールスにおける問題点の整理
2.インサイドセールスが失敗する根本原因の整理
現状を俯瞰的に捉えて、持続的なビジネス成長を支えるインサイドセールスに変革すべく、恒久的な改善を実現する道筋を見つけましょう。

インサイドセールスにおける問題点の整理

インサイドセールスが順調に進行していない状況は、評価指標の構成要素をもとに、以下のような計算式からうまくいかない原因を整理しましょう。

インサイドセールスからの引継ぎ案件の成約数が少ない
=「成約率が低い」✖「引継ぎ案件が少ない」 

「成約率が低い」と「引継ぎ案件が少ない」に関して、原因を詳しく分析すると以下の図のような根本原因にたどりつきます。

根本的な原因を洗い出したら、その原因を集約し、どの領域に根本的な原因が潜んでいるのかを見極めましょう。

インサイドセールスが失敗する根本原因の整理

インサイドセールスがうまくいかない根本原因を整理すると、戦略・インフラ・人材育成の3つの領域での問題に集約できます。
これら3つの問題は、企業がビジネスで成果を出せない場合に共通して見られる本質的な問題です。

根本原因の分類
根本原因
戦略策定・設計の不足

ISゴールが不明確     FSとISの役割分担が不明瞭

ISの目的・役割が不明瞭  業務の段取りが属人化

ISのリード獲得がない   適時に情報提供できない

・マーケチームとの連携不足 工程設計が適切でない

コミュニケーション不足  マニュアル作業が多い

発信するタイミングが悪い 必要以上の品質を追求

業務インフラの整備不足
情報収集のルールがない  情報共有の仕組みや習慣がない
情報集約のルールがない  情報集約する仕組みがない
業務内容の文書化不足   聞き出す方法を知らない
必要な情報が見つからない 
人材育成不足
トレーニングが不十分 共有する動機がない
聞き出すスキルが低い 適切な要因がいない

そのため、インサイドセールスの改善方針を検討する際も3つの本質的な問題解決を前提に、具体的な解決策を検討しましょう。

インサイドが抱えやすい課題について興味のある方は、こちらの記事を参考にしてください。

>>インサイドセールスで抱えがちな8つの課題とは?成功へ導くためのポイントも解説

インサイドセールスがうまくいかない悩みへの改善方針3つ

インサイドセールスがうまくいかないと悩んだら、細かい事象にとらわれず、現状を俯瞰して全体最適を図る必要があります。
全体最適を図る上で、改善方針を検討すべき領域は以下の3つです。

1.インサイドセールスに合わせた戦略の見直し
2.インサイドセールスに合わせたインフラの見直し
3.インサイドセールスに合わせた人材育成の見直し

インサイドセールスの取り組み全体を根本的に改善し、継続的に成果を出せる取り組みへと昇華しましょう。

インサイドセールスをこれから立ち上げようとしている方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>インサイドセールス立ち上げの成功事例を紹介!導入の具体的なやり方も解説

改善方針その1:インサイドセールスに合わせた戦略の見直し

インサイドセールスがうまくいかない場合には、目的や目標だけでなく、業務の流れや業務の内容も含めた戦略の見直しが必要です。
想定していた成果が出ない原因としては、業務への取り組み方や業務そのものが目的達成に合致していないことが多いためです。

例えば、反応が薄い見込み客に対し時間をかけて情報提供しても、成果が出る見込みは高くありません。
また、インサイドセールスから対面営業(フィールドセールス)への引き継ぎをおろそかにすると、苦労して育成した見込み客からの受注機会を失う恐れがあります。

そのため、戦略の見直しとはインサイドセールスとして注力すべきポイントを明確にし、それを実現する業務の再設計を指します。

改善方針その2:インサイドセールスに合わせたインフラの見直し

インサイドセールスが成果を上げるためには、業務を円滑かつ効率的に遂行するのを後押しする環境であるインフラの見直しが求められます。
見直し対象となるインフラには、業務システムといったハード面に加え、適切に成果を評価する制度などのソフト面も含まれます。例えば、多くの見込み客候補の状況を管理し、案件化の可能性が高い顧客を抽出するには専用ツールが不可欠です。また、受注額などのわかりやすい指標での成績評価が困難なため、業務に即した評価基準を設けないと担当者のモチベーションも落ちやすくなります。
戦略を的確に遂行するには適切なインフラが整っているのが重要であり、うまくいかない場合にはインフラの見直しも進めましょう。

改善方針その3:インサイドセールスに合わせた人材育成の見直し

インサイドセールスが思うような成果を上げられない場合には、インサイドセールスを担当するメンバーへの取り組みを見直しましょう。
どんなに優れた戦略とインフラが整っていても、成果の優劣に影響するのは、業務を遂行する人であるためです。

インサイドセールスとして稼働するのに必要なスキルや経験の保有に加え、仕事に対する熱意も無視できません。対面営業とは異なるノウハウが求められるインサイドセールスには、特化したサポートの提供も担当者のレベルアップに直結します。

インサイドセールスの業務に携わる人への支援内容を見直し、成果を上げられる人材基盤を強固にしましょう。

インサイドセールス成功のための戦略を実現する解決策5つ

インサイドセールスの成功のためには、戦略面での目的・目標の再設定だけでなく、業務の質や効率を高める取り組みが重要です。なぜなら、業務の実効性が伴わなければ、策定した目的や目標は砂上の楼閣となってしまうからです。

戦略面からインサイドセールスのうまくいかない状況を解決する方策としては、以下の5つが挙げられます。

  1. インサイドセールスチームの目的と役割の明確化
  2. インサイドセールスにおける業務プロセスの再設計
  3. 見込み客の獲得方法を見直し
  4. 情報共有とコミュニケーションによる部門間連携の強化
  5. ターゲット顧客に提供する情報コンテンツの拡充

見込み客に価値を感じてもらえるインサイドセールス活動へと強化し、効率的に案件を創出できる取り組みを目指しましょう。

解決策その1:インサイドセールスチームの目的と役割の明確化

インサイドセールスを成功させる戦略を考える上で、インサイドセールスの目的や役割を明確にする必要があります。なぜなら、関連するチームと共存共栄するためには、正しくインサイドセールスチームの位置付けを理解してもらうことが重要だからです。

インサイドセールスを導入した企業によく見られる事象として、インサイドセールスをテレアポチームと解釈しているケースが散見されます。しかし、インサイドセールスの目的は新規顧客の中から案件につながる見込み客を育成し、確度の高い案件を創出することです。

インサイドセールスが目的達成に必要な支援を関連チームから得るためにも、目的や役割を社内に対して正しく伝えましょう。

インサイドセールスの役割を改めて確認したい方は、こちらの記事を参考にしてください。

>>インサイドセールスの役割とは?導入のメリットや必要性について徹底解説

解決策その2:インサイドセールスにおける業務プロセスの再設計

インサイドセールスが的確に成果を上げるためには、業務プロセスの設計が重要です。

そもそもインサイドセールスの主な業務範囲は、見込み客(リード)の選別から創出した案件を対面営業に引き継ぐまでです。その過程で行われる業務プロセスは5つに分解され、前工程でのプロセスの業務内容が正しく次の工程につながる必要があります。もし成果が出ていないとすると、プロセス同士が分断されていたり、プロセスに要する時間が長すぎたりするといった原因が挙げられます。

そのため、各プロセスが効率的かつ的確に実行されているかを検証し、問題のあるプロセスについてはその原因を追求して問題解決を図りましょう。

解決策その3:見込み客の獲得方法を見直し

インサイドセールスが担当する育成対象の見込み客が少ないならば、見込み客の獲得方法から見直しましょう。

インサイドセールスは、主にマーケティングチームから共有された顧客情報を見込み客候補とし、育成作業に当たります。もし、見込み客数が少ないならばマーケティングチームに集客イベントの開催を呼びかけたり、企画検討まで踏み込む必要があります。また、過去に入手した新規顧客の連絡先情報があれば、能動的にメールや電話でアプローチして見込み客としての見極めも有効です。

インサイドセールスチームが抱える見込み客数の多寡は創出する案件数に直結するため、見込み客の獲得方法の多様化を進めましょう。

解決策その4:情報共有とコミュニケーションによる部門間連携の強化

インサイドセールスを成功させるには、各部門とのコミュニケーションを密にし、適切な情報連携が重要です。

例えば、見込み客情報の入手元はマーケティングチームからが多いですが、連携が遅れると鮮度が落ちて見込み客としての有効性が低下します。また、案件情報を対面営業に的確に共有できていないと、対面営業による確認作業が生じて時間の無駄や見込み客の信頼低下につながります。そのため、情報連携のタイミングや連携する情報の内容や項目を設定し、迅速かつ正確に情報を共有し合える関係性が重要です。

マーケティングや対面営業との連携を強化し受注に発展させられるよう、多くの案件創出につなげましょう。

解決策その5:ターゲット顧客に提供する情報コンテンツの拡充

インサイドセールスが見込み客から案件を創出するには、見込み客に提供する情報の質や種類の充実が鍵になってきます。なぜなら、見込み客の興味レベルや検討状況に合わせて情報を提供できると、育成が進んで案件も具体化しやすいからです。

情報は時間の経過により劣化するため、定期的に見直して品質の維持・強化を図り、提供する情報を充実させるのが見込み客育成において重要です。さらに見込み客の検討が具体化していくと、個別化した情報の提供が必要となるため、手持ちの情報の豊富さが見込み客育成の成否に影響します。

よって、見込み客の育成を効率的に進められるよう、他部門の協力も得ながら提供可能な情報コンテンツを拡充しましょう。

インサイドセールス成功のためのインフラを実現する解決策3つ

業務の円滑な進行を実現するための業務インフラ整備は、インサイドセールスの活動をうまく進めるのに必要です。

インサイドセールスの業務インフラとして整備・充実が必要な取り組みは3つです。
1.インサイドセールスならではの評価指標を設定
2.部門内外との情報共有を促す仕組みの導入
3.メンバーに対するサポート制度の確立

成果を出しやすい業務環境を整備し、継続的に効率よく業務を遂行できるインサイドセールスチームの構築に努めましょう。

解決策その1:インサイドセールスならではの評価指標を設定

インサイドセールスの成果を客観的かつ定量的に評価できる評価指標(KPI)を設定し、担当メンバーを適切に評価するルール作りが重要です。

例えば、インサイドセールスから対面営業に引き継いだ案件数は、インサイドセールスの目的に合致したKPIの1つです。しかし、受注されない案件を引き継いでも意味がないため、予算・決裁状況・課題・対応期限(BANT条件)の充足率も含めるなど、ミッションに沿った評価指標といえます。さらに、取り扱う商材によっては、件数だけではなく案件の金額も加味するとインサイドセールスによる売上への貢献度も明確になります。

評価指標は活動の方向性だけでなく、担当メンバーのモチベーションにも影響するため、現状に即した設定にしましょう。

解決策その2:部門内外との情報共有を促す仕組みの導入

インサイドセールスが業務を円滑、かつ効率的に実行する上で、部門内外との情報共有を容易にする仕組みの導入が肝要です。なぜなら、インサイドセールスの業務は、マーケティングチームや対面営業チームとの連携が欠かせないためです。

例えば、対面営業チームに案件を引き継ぐ際には、見込み客とのやりとりや検討にまつわる詳細情報を漏れなく連携する必要があります。個人で記録していると情報項目に統一されず作業も煩雑ですが、営業の進捗管理を担うSFAツールを用いれば、記録も引き継ぎも容易です。

部門をまたぐ業務の途切れない実行と、情報共有の効率化を実現するためにも、複数部門で利用可能な情報連携ツールの導入を進めましょう。

解決策その3:メンバーに対するサポート制度の確立

見込み客とのコミュニケーションの難しさや仕事の成果が感じにくい業務特性を鑑み、担当者をサポートする制度の確立も必要です。

非対面かつ過去に自社との取引がない見込み客とのやりとりは、反応が悪かったり思うように進まなかったりするケースが多くあります。そのため、担当者のやる気も削がれやすく、業務品質が劣化したり離職につながったりするケースも少なくありません。よって、インサイドセールス担当者の悩みを聞き、アドバイスするメンター制度などのコミュニケーション制度が重要です。

インサイドセールスチームの機能不全でマーケティング機能の低下を引き起こさぬよう、組織を継続するための人的支援制度を整備しましょう。

インドセールスと対面営業の違いについて興味のある方は、こちらの記事を参考にしてください。

>>インサイドセールスの役割とは?導入のメリットや必要性について徹底解説

インサイドセールス成功のための人材育成のコツ3つ

整備したインフラを活用して戦略を着実に実行するために、業務を担う人材に対するフォローアップも進めましょう。業務は人材が担うため、優れた戦略やインフラがあっても、最終的には人材の充実度が成果の優劣に大きく影響します。

インサイドセールス成功のために実現すべき、人材育成のコツは3つに整理されます。
1.見込み客から悩みや課題を引き出すスキルの強化
2.ノウハウや取り組み事例の情報共有を習慣化
3.インサイドセールスの役割を拡充
人材育成が成果を上げるには時間がかかるため、継続的に取り組み続けることが重要です。

コツその1:見込み客から悩みや課題を引き出すスキルの強化

悩みや課題を引き出す方法として、インタビュー形式でやり取りを進めるのが効果的とされています。
一方的に聞き出すのではなく、自社の考えや他社の取り組みの紹介を通じて、見込み客がどう考えているかを意見交換するイメージです。

会話の7割以上が相手の発言時間になるのを目指すのが目安であり、発言の真意を深掘りしたり話題を広げたりするのが有効です。スキル獲得には実技訓練が効果的であるため、部門内や関係部門のメンバーを相手にする対話訓練の機会を定期的に設けるようにしましょう。

さらに見込み客から聞き出す会話方法を明文化しておくと、自社のノウハウとして蓄積もでき、業務品質の維持・向上にも役立ちます。

コツその2:ノウハウや取り組み事例の情報共有を習慣化

インサイドセールスのメンバーが成果を出すノウハウを共有し、メンバー間で業務品質の向上と標準化を進める取り組みも重要です。

多くの企業ではインサイドセールスの歴史が浅く、企業として効率的に成果を出すコツや手法が蓄積されていない場合がほとんどです。そのため、メンバーが得た学びや経験が最新のノウハウとなり、チーム全体での共有は業務品質の安定化や標準化に直結します。インサイドセールスが安定した成果を出し続けるには、属人性を排除する必要があり、その観点からも情報共有は重要です。

インサイドセールスを担当するメンバー同士がノウハウの定期的な交換を習慣にして、効率的に成果を出せるチーム作りを進めましょう。

インサイドセールスとして見込み客を引き付けるメール作成のコツに興味のある方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>インサイドセールスのメール活用で成果を出すには?例文や成功のコツを徹底解説

コツその3:インサイドセールスの役割を拡充

インサイドセールスを成功させる上で、スキルや対応できる業務範囲の拡大も重要です。

インサイドセールスの種類は、見込み客からの問い合わせから案件を進めるSDRと、見込み客候補への接触から対応するBDRの2種類です。戦略面でも取り上げた見込み客が少ない場合には、BDRとして見込み客候補にアプローチして、見込み客を発掘する方法もあります。BDRとして活動するには、見込み客候補の課題仮説を作り、問いかけから見込み客を見極める思考法や会話術が欠かせません。

したがって、SDRとしてのノウハウの蓄積や共有に加え、BDRとしてのトレーニングも行い、インサイドセールスとしての幅を広げましょう。

BDRとSDRの違いを詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>アウトバウンド型インサイドセールス(BDR)とは?インバウンド型(SDR)との違いやメリットも解説

自社での改善が思わしくない場合の選択肢:インサイドセールス代行サービス

自社による改善対応で十分な効果が得られない場合、インサイドセールス代行サービスの活用は有効な選択肢です。

代行サービスでは、インサイドセールスの専門家が業務に当たるため、自社メンバーよりも効率的な成果の向上が期待できます。サービスによっては、戦略の策定や運用方法の見直しを含めた対応をしてもらえて、独自のノウハウを提供してもらえる場合もあります。そのため、自社独自の改善対応では解決できない領域を代行してもらえば、短期間でのインサイドセールスの立て直しが可能です。

代行サービスを活用したインサイドセールスの活性化も、うまくいかない状況の打開策として検討しましょう。
インサイドセールス代行サービスについて興味のある方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>インサイドセールスは外注すべき?外注先の選び方、外注推奨ケースを解説

インサイドセールスへのテコ入れでビジネスの再加速を

この記事では、インサイドセールスがうまくいかない典型的な課題とともに、改善方針や具体的な解決策を紹介しました。

インサイドセールスがうまくいかない場合、戦略・インフラ・人材育成のいずれか、全てにおいて問題があります。そのため、成果が上がらない原因を深掘りしながら洗い出し、そこから問題のある領域や解決しなければならない本質的問題を把握するのが重要です。
本質的問題を捉えて改善方針を立て、それをもとに具体的な解決策を検討するのが、効果的かつ恒久的な改善につながります。

インサイドセールスを持続的に成果を出し続けられるチームにして、ビジネスを再加速しましょう。

株式会社ネオキャリアのインサイドセールス代行サービスでは、豊富な実績に基づくノウハウで、課題解決をサポートさせていただきます。
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