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コールセンターの生産性アップに重要な指標とその計算式を解説

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コールセンターの生産性アップに重要な指標とその計算式を解説

コールセンターの生産性をアップするために重要なのは、生産性の管理と生産性を向上させるためのプロセスを構築することです。

コールセンターにおける生産性はやり方次第でいかようにでも伸ばせるチャンスがあるので、まずはどのように生産性を管理すればいいのか指標と計算式を知り、生産性が落ちる原因と対策を講じる必要性があります。

それでは、コールセンターの生産性をアップさせるための指標や計算式などをご説明しましょう。

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コールセンターの生産性を管理するための指標と計算式

コールセンターの生産性を管理するための指標と計算式は、以下の通りです。

指標 計算式
ATT(顧客との平均通話時間) 総通話時間 ÷ 総対応件数
ACW(通話終了後作業時間の平均値) 通話終了後の作業時間÷対応件数
AHT(1応対あたりの平均処理時間) ATT + ACW
CPC(1コールにかかる費用) 総コスト÷総対応件数
CPH(1時間あたりに受信したコール数) 1日の対応件数÷稼働時間

上の指標の計算式や内容を知ることで、生産性を管理することができます。
それでは、コールセンターの生産性をアップさせるための指標や計算式についてご説明しましょう。

ATT

ATTとは「Average Talk Time」の略で、顧客との平均通話時間のことを指します。

後述するCPHを改善するための内訳となる通話時間を把握する指標です。
コールを受けてから切断するまでの時間を表した数値であり、平均通話時間が短いほどコールセンターの生産性は上がります。

ACW

ACWとは「After Call Work」の略で、顧客との通話時間が終了した後に行う作業時間の平均値です。

顧客の通話終了後に通話内容を記録したり、顧客からの依頼内容に応じた手続き処理などにかかった平均時間を表す数値です。
オペレーターによって大きな差が出ることもあります。

ACWは作業時間を減らすことで短縮化することができるので、業務効率化に繋げられるでしょう。

AHT

AHTは「Average Handling Time」の略で、顧客との通話を開始した時間から後処理の完了までに発生する対応の平均処理時間です。
ATT(平均通話時間)とACW(平均後処理時間)を足して算出します。

AHTはコールセンター全体を含めたサービスレベルがどのくらいなのかを表す重要な指標です。
AHTが短いほど効率よく電話応対ができているため、生産性が高い状態にあるといえます。

CPC

CPCとは「Cost Per Call」の略で、1コールにかかる費用を指します。

オペレーターの1時間当たりの平均受信数や平均着信数で割ると、オペレーター一人にかかる1時間あたりのコストが算出できます。

オペレーターを雇用する場合、人件費や通信費などの費用が発生するので、コストを削減するために非正規でオペレーターを採用するといった方法が挙げられるでしょう。
ただ、コスト削減は応対品質が下がる要因になりかねないため、品質を落とさないように注意が必要です。

CPH

CPHとは「Call Per Hour」の略で、1人のオペレーターが1時間あたりに受信したコール数を指します。
1日の対応件数を稼働時間で割ることで算出できます。

コールセンター全体の指標を測ると同時にオペレーター1人あたりの指標として管理できるので、単純にオペレーター1人あたりの受信数を増やせばCPHも増加するのがポイントです。

コールセンターの生産性が落ちる要因と対策

コールセンターの生産性が落ちる要因は以下のようなことが考えられます。

とにかく通話時間を短くしようとしている

単純に考えれば平均通話時間を短くすることでコールセンターの生産性を上げることができます。

しかし、通話時間は短ければいいというものではありません。オペレーターが話す速度を上げると顧客が聞き取りづらくなりますし、顧客の相談や要望にしっかりと答えることができなければ顧客満足度が下がり、結果的に生産性を下げることになりかねないでしょう。

生産性を下げないようにするには、いかに応対品質を維持したまま通話時間が減らせるかどうかが課題になります。

オペレーターごとの対応内容を見直し、保留時間が長時間続いていないか、対応内容を見返して無駄なところはないか、案内する内容をもっと簡略化できないかなど、オペレーターごとに指導することが大切です。

また、平均通話時間を短縮させようと躍起になるようではいけません。オペレーターごとに気持ち良く応対できる速さというのがあるので、全員に同じスピードを求めるのは止めましょう。

通話終了後の作業時間を短縮することに躍起になっている

通話終了後の作業時間を短縮することで業務効率化に繋がりますが、作業時間を減らすことに躍起になるのはおすすめできません。

作業時間を短くしようとするあまり、記録内容の入力ミスが散見されたり、入力した時の情報が不足したりする可能性があります。
これが顧客からのクレームに繋がり、応対品質を下げる要因になるので決して急かさないようにしましょう。

熟練のオペレーターともなれば通話中に通話内容を記録するなどの方法で作業時間を短縮していますが、他のオペレーターが同じことをできるというわけではありません。

オペレーターごとに差が出やすい以上、タイピングスキルを向上させたり、記録内容に間違いがないか確認したりと、正確な記録内容を素早く入力できるようにすることが大切です。

受信数が少ない

CPHを重要視するのであればオペレーター1人あたりの受信数を増やす必要性がありますが、1コールにかける時間が長いほど受信数が少なくなり、生産性の低下に繋がってしまいます。

とはいえ、CPHだけで良し悪しを判断することはできませんし、コールセンターを稼働させる中で実現させたい機能や取り扱う商品・サービスによって受信数も変わっていくでしょう。

単純に件数を多くこなせばいいというものではないので、顧客に対して分かりやすい説明などでスムーズに解決できるようにすることがCPHの短縮、ひいては問い合わせごとの対応時間が減らせるので受信数を増やすことができるでしょう。

生産性を向上させるためのプロセス

生産性を向上させるためのプロセス

生産性を向上させるためにできることは多くあります。生産性の向上を目指すにはオペレーター1人1人の向上が必要ですが、どのようなプロセスが必要なのか挙げてみましょう。

1. 課題の洗い出し
2.目標とする処理時間を設定する
3.指標のモニタリングを行う
4. 現場のヒアリング

それでは、以上のプロセスについてご説明しましょう。

1.課題の洗い出し

コールセンターの生産性を向上させるには、現在抱えている課題を洗い出してみましょう。

• 通話時間が長い
• 保留時間が長い
• 後処理時間が長い

主に生産性が低下しているのは以上の3つが要因ですが、それぞれの内訳を見てみると様々な課題があることが分かります。

通話時間が長い場合に考えられる課題

• 業務内容が複雑で覚えるまでに時間がかかる
• 専門用語が多くて顧客に分かりやすく説明するのが難しい
• 業務プロセスが長すぎる
• 話さなければならないルールが多すぎて理解しにくい
• 高齢者からの問い合わせが多くて説明するのが大変
• 新人オペレーターが多い
• オペレーターの知識やスキルが不足している
• 説明が回りくどくて時間がかかり過ぎているオペレーターがいる
• 早い人と遅い人で差があり過ぎる
• 電話が繋がりにくく、クレーム対応から始まるので時間がかかる

保留時間が長い場合に考えられる課題

• 新人オペレーターが多い
• オペレーターの知識やスキルが不足している
• イレギュラーな対応に追われる
• 管理者が忙しくてすぐに対応ができない
• 常時モニタリングが行われていないため、フォロー不足になっている
• 顧客応対履歴がやたらと長く、本来カットできる部分まで読まされる
• 近くのベテランが助けてくれない

後処理時間が長い場合に考えられる課題

• 新人オペレーターが多い
• オペレーターの知識やスキルが不足している
• タイピングスキルが不足していて記録が遅い
• 後処理に関するルールが複雑で対応しきれない
• 管理者が処理時間をモニタリングしていない
• 後処理作業を短縮するための施策が行われていない
• システムが複雑で覚えられない上に使いづらい
• 早い人と遅い人で差があり過ぎる
• 電話に出たくなくて、わざと遅れて電話に出るオペレーターがいる

洗い出した課題を解決するにはどうすればいいのかをそれぞれ考えましょう。

2.目標とする処理時間を設定する

次に、目標とする処理時間を決めます。

適切な時間に目標設定をするためにも、自社の希望や他社の事例ではなく、顧客満足度が維持できるであろうモデルケースでシミュレーションを行うのが一般的です。
後処理時間も同じように使用するシミュレーション元に平均時間を算出します。

保留時間は最大でも1分前後を基準に決めるのがおすすめです。

3.指標のモニタリングを行う

オペレーター1人1人に対してモニタリングを行うのがおすすめです。

モニタリングは応対時間が長くなっているオペレーターの収集を図ることができる上に、待ち呼量などが増えるようであれば応対ピッチを上げる指示が出せるなど、全てはATTやACWなどの指標の短縮を行うために行われます。

もちろん管理者がプレイングマネージャーになっていることもありますが、それでは困っているオペレーターのフォローをすることができないので生産性や品質低下に繋がります。生産性を上げるためにも、モニターをしっかりと監視して指示を出すことが重要です。

4.現場のヒアリング

現場のヒアリングを行って、無駄な時間を減らすことも生産性の向上に繋がります。ヒアリングの際にチェックするのは、以下の通りです。

• 応対の流れ
• 適切な対応を行っているか
• 保留時間が長くなっていないか
• 後処理時間が長くなっていないか

基本的に以上のヒアリングを行い、スムーズにできていないオペレーターの再教育の実施を検討します。

ただ、あくまで時間の短縮を図るのではなく、顧客満足度を維持させるためにスムーズに応対ができているかの流れをチェックするのがポイントです。

オペレーターの話し癖の矯正や顧客に分かりやすいように簡潔で分かりやすい説明ができるように工夫するなど、様々なポイントがあります。

その他生産性を向上させるための施策例

上記で挙げた方法以外にも、コールセンターの生産性を向上させる方法はあります。その施策例は、以下の通りです。

• 休憩制度の整備
• コールセンターシステムの活用
• 業務をアウトソーシングする

それでは、以上の施策例についてご説明しましょう。

休憩制度の整備

コールセンターの生産性を向上させるには、休憩制度を整備するのがおすすめです。ずっと業務を続けていると脳と身体が疲れてくるので、その分応対品質も下がってしまいます。

人間の集中力は50分~90分程度しか持たないとされているため、数時間に10分程度の休憩を挟むと脳をリフレッシュさせることが可能です。また、15分~20分程度の昼寝を挟むのも良いでしょう。

休憩よりも脳と身体がリフレッシュできるので、働き詰めよりも休憩制度を整備することで生産性を向上させることができます。

コールセンターシステムの活用

コールセンターシステムとは、コール業務の応対記録や自動返答機能を搭載したシステムのことです。
応対記録や自動返答機能によってある程度オペレーターの負担が減らせるだけでなく、過去のコール業務を確認することでオペレーター1人1人の問題点を洗い出すこともできます。
どんな問題点があるのか洗い出すことにより、改善策はいくらでもあるでしょう。

さらにオペレーターごとのパフォーマンスや稼働率を比較することで、最適な人員配置も可能です。
アラーム設定を活用すれば、パフォーマンスが下回っている時に現場へ細かい指示を出すこともできるなど、生産性を向上させる対策が豊富にあります。

業務をアウトソーシングする

もしもコールセンターの生産性がなかなか向上しない場合は、アウトソーシングすることも一つの選択肢です。

コールセンターのアウトソーシング会社はコールセンター運営のプロです。
まずは一部だけでもアウトソーシングし、アウトソーシング会社からノウハウを提供してもらうとよいでしょう。

そうすることで自社運営にも活かすことができ、安定したコールセンター運営ができるでしょう。

まとめ

コールセンターの生産性を向上させるためには、現場のヒアリングや指標のモニタリング、課題の洗い出しなどを行う必要性があります。

オペレーター1人1人の問題と思う場面もあるかもしれませんが、モニタリングがしっかり行われていなかったり、そもそもマニュアルやルールなどが複雑になっていて覚えられないといったケースもあるでしょう。

コールセンターの生産性を向上させるためにも、まずは全体的な見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

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