アウトソーシングできる業務内容をご紹介!導入するメリットや注意点・業者を選ぶポイントも解説
最近は経営戦略のひとつとして、アウトソーシングに注目が集まっています。ところで、アウトソーシングできる業務には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
そこで今回は、アウトソーシングできる業務内容を紹介するとともに、導入するメリットや注意点、アウトソーシング先の業者を選ぶポイントを解説いたします。
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アウトソーシングできる業務
まずはアウトソーシングできる業務にはどのようなものがあるのか、項目別にいくつか例を紹介します。これらはあくまでも一例に過ぎず、アウトソーシングが可能な業務の内容は、その会社の内部状況やアウトソーシング先のサービス展開の内容によって大きく変わってきます。これから挙げる業務内容を一例として、参考にしてください。
人事業務
人事業務である社内制度の整備に関係する業務では、以下のようなものがアウトソーシングできます。
- 給与/賞与計算
- マイナンバー管理
- 人事評価制度の作成
会社内部の仕組みや状況によって、アウトソーシングできる業務の内容は大きく異なります。アウトソーシングを検討する際には、あらかじめ業務整理を行っておくのがおすすめです。
採用業務
続いて、人事業務のひとつである採用について、アウトソーシングできる業務には以下が挙げられます。
- 募集方法の選定
- 選考書類作成
- 母集団形成
- 選考の日程調整
最近では採用アウトソーシングが注目されており、需要が高まってきています。採用に関する業務には、質の高い採用戦略の立案と、採用候補者に対する手厚いサポートの両方が求められるため、担当する社員の負担は相当大きくなります。
採用のプロに採用業務をアウトソーシングで任せることができれば、社員への負担が少なくなり、コア業務に集中することができます。
秘書業務
秘書業務では、以下のような業務がアウトソーシングに適しています。
- 電話対応
- スケジュール管理
- 会議調整
- 出張・会食の手配
秘書業務は他の社員からはなかなか動きが見えにくいという印象を持たれがちですが、基本的なビジネスマナーの知識から、語学力や調整力、コミュニケーション力、文書作成能力など多様なスキルが求められる業務です。
経営幹部が気持ち良く仕事ができるよう、アウトソーシング先のプロに秘書業務を依頼する会社も増えています。
経理業務
経理事務でアウトソーシングが可能なものには、以下のようなものがあります。
- 日ごとの業務:会計ソフトへの入力、経費計算・管理
- 月ごとの業務:請求書や領収書の発行、給与計算
- 年ごとの業務:決算書作成、年末調整申請書確認・データ作成
経理事務は、経理の知識が必要となるので、ノウハウのあるアウトソーシング先に依頼すれば効率的に業務を遂行することができます。アウトソーシングを依頼する際には、経理業務のノウハウについての確認と、スキルの高さを事前に確認しておくと良いでしょう。
総務業務
総務事務の中で、アウトソーシングが可能な業務例は以下の通りです。
- 組織図・社員名簿の作成
- 備品管理
- 社内イベント企画
- 議事録作成
- 社内規定の草案作成
これらの業務は単純作業のようですが、業務に必要となる法的手続きなどについて、あらかじめ理解しておかなければなりません。そのため、時間と労力がかかることになり、社内対応だけでは社員に負担がかかってしまうこともあります。
これらの業務をアウトソーシングで行えば、社内で対応する業務量を減らすことができます。
事務業務
一般的な事務業務の中では、以下のものがアウトソーシングに任せられる業務でしょう。
- 各種管理
- データ入力
これらの業務は、会社にとって大切な業務であると同時に、会社の利益を生みださない業務であるといえます。事務業務に割いていた人材や時間を会社の利益につながる創造的なコア業務に集中させるため、アウトソーシングを活用するのも有効な手段といえます。
営業
営業の業務の中で、アウトソーシングできる業務には以下のようなものがあります。
- テレアポ
- 電話対応
- コールセンター
- カスタマーサポート
主にルーティーンワークとなる作業が、アウトソーシングで任せられる業務となっています。これらの多くは、初期投資や人材の採用・育成にコストがかかる一方で、季節による繁忙・閑散期の差が大きい業務なので、アウトソーシングする業務としては適しています。
アウトソーシングを導入するメリット・注意点
それでは、アウトソーシングを導入する上で把握しておきたいメリットや注意点について紹介いたします。
アウトソーシングを導入するメリット
アウトソーシングを導入する代表的なメリットとして、コストの削減とスキルの高い人材の確保が挙げられます。
人件費などのコスト削減につながる
専門的で高度な業務を担う人材を新規採用し、育成していくには時間やコストがかかります。
求人の募集をかけてもすぐに集まるとは限りませんし、応募があっても即戦力にはならないこともあります。また、専門性やスキルを持った人材がいない場合には、新たに人材の確保をするだけではなく、業務を任せられるレベルまで人材を育成する必要が出てきます。
しかし、このような業務をアウトソーシング先に任せれば、求人や育成などを自社で行う必要がなくなるため、人件費などのコストを削減することができます。
スキルの高い人材を活用できる
アウトソーシング先には、専門的なスキルが高く、高度な業務遂行能力を持つ人材がいます。
そのため、アウトソーシングの活用は、業務が効率化するだけでなく、業務の品質向上が期待できるのです。
アウトソーシングを導入する上での注意点
アウトソーシングを導入するときには、メリットだけではなく注意点も把握しておく必要があります。
情報が漏れる不安がある
人事業務やカスタマーサポート、さまざまな業務データ入力などをアウトソーシング先に任せるときには、外部に個人情報を含む企業機密を受け渡すことになり、情報漏洩のリスクは避けられません。
機密情報に関連する業務をアウトソーシングで依頼するときには、アウトソーシング先の情報セキュリティ体制をしっかりと確認し、情報漏洩のリスクを考慮した上で依頼するかどうかを判断しましょう。
必ずしもコストが削減されるわけではない
アウトソーシングを導入したからといって、必ずしもコストが削減されるわけではないという点にも注意が必要です。
アウトソーシング先によってサービス内容が異なるため、依頼内容がオプションの対象となり追加料金が発生してしまったり、自社の体制によっては新たな業務やシステムの修正が必要になったりする場合があります。
その結果、従来よりもコストが増えてしまうことも考えられますので、アウトソーシングする前に依頼内容を明確にし、依頼先のサービス内容を充分に検討して費用面の計画を立てておくことが重要です。
アウトソーシング先を選ぶポイント
続いて、アウトソーシング先を選ぶときのポイントについて紹介します。これらのポイントに気を付けながら、適切なアウトソーシング先を選ぶようにしましょう。
アウトソーシング先の人員体制をチェックする
アウトソーシング先が、さらに下請けに業務を委託して人件費を節約している場合があります。トラブルを未然に防ぐためにも、その会社の人員で業務を行っているのかなど、人員体制について事前にチェックしておきましょう。
自社の成長をバックアップしてくれる業者を選ぶ
アウトソーシング先によっては、実務スキルのレクチャーをしてくれるなど、自社の成長をバックアップするサービスを行っているところもあります。
アウトソーシングを活用することで、社員の成長やスキルを向上する機会の損失を懸念している場合は、このようなバックアップサービスを行ってくれる会社を選ぶと良いでしょう。
グローバル企業の場合は、専門知識がある業者を選ぶ
グローバル企業の場合、さまざまな国でのビジネス展開を行っているため、現地の言語、国の政策や国内情勢、為替相場などに詳しい人材や、国際会計基準に詳しい人材など、通常の企業とは異なる専門知識を持った人材が必要になります。
そのため、アウトソーシング先を選ぶ際にも国際的な業務に対応可能で、予期せぬ損失やリスクに対応できるような専門知識を有する業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
アウトソーシングの活用が可能な業務内容は年々拡大しており、導入している企業が増えてきています。ただ流行に乗るのではなく、アウトソーシングを活用するメリットや注意点を把握し、自分の会社に合った業者を選ぶことが大切です。経営体制の見直しの際には、アウトソーシングの導入を検討して、より良い経営戦略の参考にしてみませんか。