コールセンターの立ち上げ準備に必要なプロセスと費用を解説!
新たにコールセンターを立ち上げる場合、様々な準備が必要になります。
コールセンターを自社で立ち上げるメリットは多くありますが、デメリットもあるので注意が必要です。
そもそも自社で立ち上げなくても委託する方法もあるので、自社で立ち上げるのか、それもと委託するのか決める必要性があります。
本記事では、コールセンターの立ち上げに必要なプロセスや費用、自社立ち上げのメリット、デメリットと外部委託したほうが良いケースなどについて解説します。
コールセンター立ち上げの参考になれば幸いです。
コールセンターを迅速にコストを抑えて立ち上げたい企業様へ
コールセンターの立ち上げはノウハウと時間、コストが必要になります。
立ち上げノウハウがない、工数やコストをできるだけかけずに立ち上げたいという企業様にはコールセンター代行という選択肢もあります。
株式会社ネオキャリアのコールセンター代行サービスでは、約3,000社以上の実績と豊富なノウハウで、お客様の課題に合わせた最適なプランをご提案します。お気軽にご連絡ください。
目次[非表示]
コールセンター立ち上げのための手順・プロセス
コールセンターを立ち上げる時の手順は、以下の通りです。
- コールセンターを立ち上げるコンセプトと目的を決める
- 現状の把握と調査を行う
- 全体設計を行う
- 設計に沿った構築・実装を行う
コールセンターを立ち上げる際に重要なポイントが多くあるため、それぞれの手順できちんとポイントを押さえることが大切です。
それでは、コールセンターを立ち上げる時のプロセスについてご説明しましょう。
1.コールセンターを立ち上げるコンセプトと目的を決める
まず、コールセンターを立ち上げる際に重要になるのが、どんな目的でコールセンターを立ち上げるのかどうかです。
目的やゴールが決まっていない時にコールセンターを立ち上げても、コールセンターとしての役割を十分に発揮することができません。
顧客満足度を重視するのか、コストを削減することを重視するのか、顧客ロイヤリティを増やしていくのかなど、様々な役割があります。
コールセンターが単に問い合わせ窓口としての役割しかないわけではなく、顧客との接点が持てる重要な窓口になっているのがポイントです。
コールセンターの対応次第で顧客が企業に対して感じていた印象が変わる可能性があるからこそ、顧客満足度の向上や売上の増大に繋がる重要な要素だと言えます。
したがって、コールセンターを立ち上げる際にどんなゴールを見据えているのかを検討した上で、部署内に浸透理解させることが重要です。
2.現状の把握と調査を行う
次に行うのは、今の部署が置かれている現状の把握と調査を行うことです。コールセンターを立ち上げていなくても、企業内には必ず顧客からの問い合わせに対応できる部署があります。
その部署内の現状を把握した上で、コールセンターを立ち上げる際に、顧客に満足してもらうためには何が足りていないのかを調査することが大切です。
たとえば、以下の課題や問題点が挙げられます。
- 運用のルール
- 管理体制
- 組織体制
- オペレーターの教育及びフォロー体制
- システム環境
これらを初めとする課題を挙げた時に、何が不足しているのか、これからコールセンターを立ち上げる際に決めた目的を達成するにはどうすればいいのかなど、課題や問題点が分かるでしょう。
3.全体設計を行う
全体設計を行うにあたって重要な行程は、以下の通りです。
- 業務プロセスとマネジメントの構築
- 組織体制を整える
- 人材育成
業務プロセスとマネジメントの構築
業務プロセスとマネジメントの構築では、立ち上げるコールセンターでどのように業務を行っていくのかを決めていきます。
最初に業務内容を決めておくことで逸脱した業務内容にならず、それぞれの業務をスムーズにこなすためにはどうすればいいのかを決めることができます。
コールセンターの業務はオペレーター業務から対応履歴の確認方法、定期報告のタイミング、想定外のトラブルが起きた時の対処など様々な業務を行うことになります。
もちろん非常事態が起きた時の対応マニュアルを作成したり、大規模災害が起きた時の対処法を考案したりと考えられる自体に備えられるようにしなければなりません。
また、明確になった業務プロセスを適正な状態で遂行するためのマネジメントも必要です。
管理項目を全て洗い出し、それぞれどのような方法で管理していくのかを明確にすることでスムーズに業務プロセスがこなせるようになります。
特に決められた手順通りに練り上げられた業務プロセスが行われるようでないとしっかりとした成果に繋がりにくいため、管理体制を整えるのは非常に大切なことです。
もしも思うような成果が出ない時は業務プロセスを見直す必要性があるので、コールセンター全体で浸透理解をしておきましょう。
組織体制を整える
次に組織体制を整えていくことになりますが、これは企業の規模によって人材やコストの問題が発生しやすくなります。
固まった業務プロセスの全行程を手順通りに行うためには、それぞれの業務をどの程度の規模で行うのか、そしてどのくらいの人材を確保する必要性があるのかを決めなければなりません。
人材やコストの問題は後になって大きく響くため、抑えられる業務は押さえておかないと経営に差し支えることになるでしょう。
人材育成
次に重要なのが、コールセンターの高い応対品質を維持できる人材を育成することです。
優秀な人材を登用することで一定の高い品質を維持することができますが、誰でも最初から優秀というわけではありません。
人材育成を行って優秀なオペレーターにしなければなりませんが、離職率が高いコールセンターの業務は教育体制を整えるのが難しいでしょう。
高い品質を身に付けられる教育体制と、それに見合ったサポート体制が両立できるかどうかが重要です。
4.設計に沿った構築・実装を行う
最後に、全体設計の内容に沿った構築・実装を行います。
構築に必要なのは「システムや機器の導入・設定」「マニュアル作成」「人材の採用と育成」の3つです。
システムや機器の導入・設定
コールセンターの業務をスムーズにこなすには、想像以上に様々な機器を導入する必要性があります。
必要な数の電話機を準備したり、ネットワーク設定を行ったり、情報が漏れないように万全のセキュリティ対策も必要になるなど様々です。
マニュアル作成
また、各オペレーターが様々な状況下で対応できるように、オペレーター、操作、エスカレーション、緊急時の対応マニュアルなどを作成する必要性があります。
そのマニュアルを元にオペレーター達が様々な業務を行うため、非常に重要な行程です。
さらにコールセンターを管理するために、シフト関連や勤怠管理、品質管理などのマニュアルを作成する必要性があります。
それぞれのマニュアルを完備することで、スムーズにコールセンターの業務や管理が行えるのがポイントです。
人材の採用と育成
最後に人材の採用活動と育成を行います。
自社でどのような人材を採用するのか一定の基準を設けるのはもちろん、採用した人材を育成するための教育研修を行うことが大切です。
応対品質を高めるためにはどんな教育研修を実施すればいいのか、事前に策定した研修内容をもう一度見直して確実な内容にしましょう。
コールセンター立ち上げにかかる費用
コールセンター立ち上げにかかる費用相場は、以下の通りです。
初期費用 |
約20万円~300万円 |
---|---|
維持費用 |
月額3万円~70万円 |
システムライセンス料 |
年間約50万円 |
オペレーターの時給 |
1,200円~3,000円 |
採用費 |
月額約20万円~40万円 |
初期費用は基本的にシステムの導入費や機材費、通信費、ネット・電話回線の工事費用などが含まれています。
維持費用は光熱費や人件費、保守・メンテナンス費用などが含まれており、企業の規模によって大きく変わるでしょう。
それぞれの費用は企業の規模やシステム開発、専用オフィスの借り上げ、1席あたりの料金プラン、コールセンターシステムのライセンス料など様々な要因で低くなったり高くなったりします。
予算が足りないようであれば初期費用や維持費用などのどこかで削減する必要性があるでしょう。
コールセンター立ち上げの際の注意点
コールセンターを立ち上げる際に様々な注意点があります。コールセンターを立ち上げるにあたってどんな注意点があるのか知っておかないと、不測の事態が起きた時に対応しきれない可能性があるかもしれません。
それでは、コールセンターを立ち上げる際の注意点についてご説明しましょう。
応対品質を維持するのが難しい
コールセンターを立ち上げて中長期的に運用するためには、繁忙期であっても応対品質を維持することが大切です。
品質のマネジメントを怠らないようにすることでしっかりとした応対品質を維持することができますが、品質を落とさないための策を講じる必要性があります。
教育研修はもちろん人材確保やシステム開発など、品質を維持するために必要なことをしなければならないでしょう。
人材確保や教育が上手くいかない可能性がある
コールセンターの品質を左右するのはオペレーターの対応力などにかかっていますが、人材確保や教育が上手くいかなければ質が低くなってしまいます。
せっかく優秀な人材を確保したのに他社に流れてしまっては意味がないので、流出しないようにするための対策も必要です。
特にコールセンターのノウハウがないと人材教育はおろかマニュアル作成も満足にできない可能性が高いため、先にノウハウを身に付ける必要性があります。
コールセンターを自社で立ち上げるメリットとデメリット
コールセンターを自社で立ち上げる際に様々なメリットがありますが、デメリットがあることも忘れてはなりません。
どんなメリットやデメリットがあるのかを知って、立ち上げに供えることが大切です。
それでは、コールセンターを自社で立ち上げる際のメリットやデメリットについてご説明しましょう。
コールセンターを自社で立ち上げるメリット
コールセンターを自社で立ち上げるメリットは、以下の通りです。
社内での共有がスムーズになる
外部委託ではなく自社で立ち上げることによって社内での共有がスムーズにできるのがメリットです。
自社ににコールセンターを立ち上げることにより、自社内で導入したシステムを通してコールセンター業務が行われるため、自社に寄せられたクレームや緊急対応、情報共有などがスムーズにできるようになります。
発信する内容に変更があった時もスムーズに情報共有ができるため、様々な状況下で最新の情報が共有できます。
セキュリティの安全性を確保しやすい
万全のセキュリティ体制を確保しているとはいえ、いつどこで情報が漏洩するか分かりません。
顧客の個人情報を保護するのは絶対であり、慎重に取り扱うことが大切です。
近年ではより多くの情報が求められるため、いかに徹底して情報漏洩しないようにしなければなりません。
自社でコールセンターを立ち上げることによって自社内で情報を取り扱うことができるため、万全のセキュリティ体制の下で管理できます。
企業価値が向上する
自社内でコールセンターを立ち上げることにより、自社の価値が向上するメリットがあります。
コールセンター業務の中で顧客から貴重なアドバイスをもらったりクレームを入れられたりするのは、言い換えればそこを取り入れたり見直したりするチャンスです。
オペレーターの顧客対応の質が改善されたり、自社社員のスキルアップに繋がったり、新たなサービス開発のきっかけになったりと企業の価値を向上させるチャンスになります。
コールセンターを自社で立ち上げるデメリット
コールセンターを自社で立ち上げるにあたって一番のデメリットとして挙げられるのが、コールセンターの開設に時間がかかることです。
コールセンターを立ち上げる際に様々な導入費用がかかる上にシステム開発にかかる期間、オペレーターの教育研修、オペレーターが製品やサービスの知識や対応力を身に付ける時間、組織体制や管理体制の構築、全てのマニュアル作成など、コールセンターが開設できるようになるまで時間がかかるでしょう。
今後も問題なく運用するためにじっくりと時間をかけるのは問題ないとはいえ、中長期的な準備期間があるのがデメリットです。
もしも十分な費用が捻出できない、もしくはすぐにコールセンターを立ち上げたいのであれば外部に委託した方が良いでしょう。
コールセンター立ち上げを外部に委託した方が良いケースとは?
コールセンターの立ち上げを外部に委託した方が良いケースとは、以下の通りです。
- 予算をオーバーするコストがかかることが分かった時
- すぐにコールセンターを立ち上げたい時
- コールセンターのノウハウがない時
- 人材の確保ができない時
- どんな教育研修を行えばいいのか分からない時
主に以上を初めとする壁にぶつかった時は、無理せず外部に委託するのがおすすめです。
コールセンター立ち上げを外部委託するメリット
無理に自社でコールセンターを立ち上げるよりも、最初はコールセンターを委託するという選択肢もあります。
コールセンターの委託をするメリットは、以下の通りです。
- コストが削減できる
- 業務量に合わせて柔軟な対応ができる
- 本来の業務に専念できる
- 優れたノウハウや知識、経験による質が高い対応ができる
- すぐに業務が始められる
委託を受け付けている企業は既に優れたノウハウや経験、知識があるので、すぐに業務が開始できる上に自社が負う負担が非常に少ないのがメリットです。
外部委託であれば本来の業務に専念できますし、教育研修も採用活動も人材確保もしなくて構いません。
大幅なコスト削減ができる上に閑散期や繁忙期などの時期に関係なく対応してくれるので活用すると良いでしょう。
まとめ
自社でコールセンターを立ち上げる時は様々なメリットやデメリット、注意点があるため、まずは立ち上げる際に何が必要なのか細かくチェックすることが大切です。
人材確保や教育研修、コスト削減にノウハウや組織、管理体制の構築、マニュアル作成などと、自社で立ち上げる際にやることが非常に多くあります。
もしも自社の手におえない状況になった時は、無理せず外部に委託するのがおすすめです。
無理のない運用ができる状態でこそコールセンターの応対品質を維持することができるでしょう。