請求業務もアウトソーシングできる!委託先を選ぶ前の3つのチェックポイントも解説
経理業務の中で面倒な業務の一つとされているのが、請求業務です。請求書の発行など、請求業務は毎月必ず発生するもの。単純作業で時間がかかり、郵送準備や個別対応のチェックが大変・・・という経理担当の方も多いのではないでしょうか?
実は、請求業務もアウトソーシングすることが可能です。アウトソーシング会社では、請求書の印刷、封入まで一貫して行ってくれるため、請求業務に充てる時間をカットできるほか、ミスも防ぐことができます。
この記事では、請求業務をアウトソーシングする方法やメリット、委託先を選ぶ前の3つのチェックポイントについて解説していきます。
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請求業務はどうやってアウトソーシングする?
毎月面倒な請求業務は頑張れば社内でできてしまう作業ですが、アウトソーシングすることで、さらに大幅なコストカットを見込めます。
請求業務のアウトソーシングでは、以下のような業務を代行してもらえます。
- 請求データから請求書や送付物を紙出力・印刷
- 請求書の封入・封緘
- 郵便局への差し出し
- 請求データのWEB配信
- 掛売りの与信管理や督促業務
業者によりサービスは多少異なりますが、請求業務の大部分をアウトソーシングできることがおわかりいただけると思います。なお、アウトソーシングにフローは概ね次のような順で行われます。
- 請求データを業者に送信する
- 業者が請求書・送付物を印刷・出力
- 請求書を封入・封緘
- 発送
- 作業報告
紙ベースでの郵送、メールでのWEB配信など、さまざまな発行方法に対応しています。
請求業務(請求書発行)をアウトソーシングするメリットは?
請求業務をアウトソーシングすることで、さまざまなメリットを享受することができます。
社内業務が効率化される
社内業務が効率化されるのは、アウトソーシングするうえでの最も大きなメリットといえるでしょう。
多くの企業では、月末にまとめて請求業務を行いますが、なかには請求書の発行だけで丸2日つぶれてしまう企業もあるようです。経理は他にも多くの業務を抱えていますので、あまりに請求業務の比重が大きくなっては非効率的な状態となってしまいます。
請求書発行をアウトソーシングすることで、あらゆる業務に割ける時間が増えて業務が効率化され、ひいては働き方改革・業績アップにもつながるでしょう。
スピーディーに請求書を発行できる
請求書を短時間でスムーズに発行できることも、大きなメリットといえます。発行件数が多い会社の場合は、社内で請求業務を行うと非常に時間を要し、発行が遅れてしまう可能性もあるでしょう。アウトソーシング業者に委託すれば、データを渡すだけでシステムにより請求書の発行から封入まで行ってくれます。
社内で事務員が手作業で行うより、はるかにミスが少なく、滞りなく請求業務を行うことができるでしょう。
請求書の管理がしやすくなる
請求書発行のアウトソーシング業者は、最新のクラウドシステムで請求書を管理します。請求書の管理体制は企業によってまちまちで、なかには管理がおろそかになってしまっている企業も少なくないでしょう。
アウトソーシングの活用により、請求システムの運用をプロに任せることができ、膨大な量のデータ管理も容易になるでしょう。
ヒューマンエラーを防げる
請求書の発行は売上額や個人情報が絡んでくるため、ひとつのミスが命取りになる危険性があり、慎重に行う必要があります。社内で行うと、他の業務に追われるがあまり、請求業務の精度が低くなりミスが生じやすくなります。
アウトソーシング業者は第三者の立場で、しかもシステムで管理するプロアウトソーシングの活用により、ヒューマンエラーを格段に減らすことができるでしょう。
請求書の発行部数が少なくてもアウトソーシングすべき!
請求業務をアウトソーシングすることの費用対効果は大きいものがあります。月に数十件といった少ない発行部数の場合でも、アウトソーシングの効果は十分に得られます。
少量に対応したプランのほか、初期費用・月額無料、手数料のみで単発で発注可能なプランなどを用意しているアウトソーシング会社もあり、個人や小規模の法人であっても、気軽に請求業務のアウトソーシングが可能ですよ。
請求業務をアウトソーシングする前に!3つのチェックポイント
請求業務のアウトソーシングでは、以下の3つのポイントに注意しましょう。
①自社の一連の請求業務内容をまとめておく
まず、アウトソーシング業者に共有すべき内容をはっきりさせておきましょう。
締め日や発行先、発行部数、発行方法(メール・郵送・FAX)、封入方法(定形郵便・圧着ハガキ)といった基本的な業務内容はもちろんのこと、手違いがあった時の対応方法、請求データの管理方法、フォーマット、作業報告方法なども明確化しておきましょう。
②自社のニーズに合ったアウトソーシング先を慎重に選ぶ
請求業務内容がまとまれば、自社のニーズがはっきりします。
アウトソーシング業者によって得意とする業務や作業規模が異なりますので、自社のニーズに合った細かい対応をしてくれるアウトソーシング先を選びましょう。イレギュラーがあったときに個別対応をしてくれるのかも確認が必要です。
また、アウトソーシング業者は基本的にシステムによって管理するため、社内で請求業務に変更があった場合、どこまで対応してくれるかを事前に確認しておきましょう。
③セキュリティ対策をたてる
請求業務のアウトソーシングは、第三者に顧客情報を渡すことになるため、厳重なセキュリティ対策が必須です。
アウトソーシング先では情報管理を徹底していますが、当然リスクも考えられます。データ暗号化等のセキュリティ対策の確認のほか、災害時や非常時のためにバックアップ体制を確認し、アウトソーシング先とともに、管理方法を明確にしておきましょう。
まとめ
請求業務のアウトソーシングは、業務の効率化において大きな要素を占めています。「システムさえ整えば他社に任せることができる業務」をいかに見つけ出すかによって、コストの削減、社員の業務の成果アップにつながります。請求業務は手間暇がかかるものの、複雑な業務ではありません。アウトソーシングの第一歩としてはうってつけの業務といえるでしょう。
ただし、IT化の波に呑まれ、慌ててあらゆる業務をアウトソーシングしてしまうと逆に社内に混乱をきたすこともあります。まずは自社の業務を見える化・分析を行ったうえで、アウトソーシングが適切といえる業務を選定しましょう。