コールセンターBPOとは?アウトソーシングとの違い・導入メリット|BPO会社も紹介

コールセンターBPOとは?アウトソーシングとの違い・導入メリット|BPO会社も紹介

コア業務へリソース投下をし、成果を最大化させるための有効な手法として近年需要が高まっているのが、コールセンターのBPOサービスです。

本記事では、コールセンターBPOのメリット・デメリットから料金形態、委託会社を選ぶポイントなどをまとめました。コールセンターBPO導入の第一歩として、ぜひチェックしてみてください。

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目次[非表示]

  1. 1.コールセンターBPOが注目されている背景
  2. 2.コールセンターのBPOとアウトソーシングの違い
  3. 3.コールセンターBPOのメリット・デメリット
    1. 3.1.コールセンターBPOのメリット
    2. 3.2.コールセンターBPOのデメリット
  4. 4.コールセンターBPOの料金形態
    1. 4.1.月額固定型
    2. 4.2.従量課金型
    3. 4.3.成果報酬型
  5. 5.コールセンターBPOを比較する際のポイント
    1. 5.1.コスト
    2. 5.2.セキュリティ体制
    3. 5.3.対応品質
    4. 5.4.対応力
    5. 5.5.導入実績
  6. 6.BPOコールセンター対応企業11選
    1. 6.1.株式会社ネオキャリア
    2. 6.2.トランスコスモス株式会社
    3. 6.3.ビーウィズ株式会社
    4. 6.4.株式会社ベルシステム24
    5. 6.5.Mamasan&Company(ママサン・アンド・カンパニー)株式会社
    6. 6.6.株式会社KDDIエボルバ
    7. 6.7.株式会社ウィルオブ・ワーク
    8. 6.8.りらいあコミュニケーションズ株式会社
    9. 6.9.株式会社バディネット
    10. 6.10.ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社
    11. 6.11.セントラル・アイ株式会社
  7. 7.コールセンターBPOサービス導入の失敗事例
    1. 7.1.人員配置を読み違えてしまった
    2. 7.2.情報共有や連携が不足していた
    3. 7.3.マニュアル作成にコストがかかってしまった
  8. 8.まとめ

コールセンターBPOが注目されている背景

コールセンターのBPO化が進められるようになったのは、1990年以降のこと。

自社内でゼロからコールセンターを立ち上げるのは、電話機やネットワークなどの機材管理費、オペレーターの人件費や採用費など、莫大なコストが発生します。

立ち上げたはいいものの、電話対応が通常業務を圧迫し、コア業務に集中できず生産性が低下してしまうという悪循環につながってしまうケースが少なくありませんでした。

そこで、コールセンター業務を外部へ委託するBPOに注目が集まるようになったのです。

コールセンターのBPOとアウトソーシングの違い

BPOと同じような意味合いで使われることが多いのが「アウトソーシング」ですが、二つの違いはどこにあるのでしょうか。
アウトソーシングは、一つの部署や部門の業務を部分的に外部へ委託する業務委託形態で、人手不足の際に人手を補うための手法とされています。

それに対してBPOは、企画から運営までの一連の業務を任せる業務委託形態のことです。業務の設計段階から委託するため、業務改善や生産性向上などの効果が期待できます。

企業の経営戦略の一部も委託することになるという点が、BPOとアウトソーシングの一番の違いといえるでしょう。

コールセンターBPOのメリット・デメリット

次に、コールセンターのBPOを活用することでどのようなメリットやデメリットがあるのかについて解説します。

コールセンターBPOのメリット

コスト削減につながる

コールセンターの立ち上げには、専用スペース、パソコンや電話機などの機材、ネットワーク環境など、さまざまな設備投資が必要であり、初期費用だけでも約200万~300万円といわれています。

光熱費や通信費、人件費などのランニングコストまであわせるとその費用は膨大になることから、BPOを活用した方が全体的なコスト削減につながるでしょう。

業務量に合わせて依頼できる

繁忙期になれば当然コール数が増え、閑散期はコール数が減ります。繁忙期のたびに増員していては採用費や人件費がかかるからといって、既存社員が通常業務以外に電話対応まで兼任した場合、その負担は大きく仕事全体の生産性も下がります。

その点、BPOの場合は短期間で電話回線や人員を変動させることが可能です。

コア業務に集中できる

BPOコールセンターを活用することでノンコア業務を削減し、コア業務に優秀な人材を集中させることができます。結果的に売り上げにつながる営業や商品開発などに注力することができるようになります。生産性も上がり、結果的に組織がスリム化することにもつながります。

品質向上が期待できる

コールセンターのオペレーターは企業の顔といっても過言ではありません。

企業イメージを損なわない対応が求められる中、オペレーターはスピーディかつ正確で丁寧な対応ができるよう訓練を受けているため、自社内で対応するよりも高品質なサービスが期待できます。

コールセンターBPOのデメリット

情報漏洩のリスクがある

外部に業務を依頼するということは、情報漏えいのリスクと常に隣り合わせであることを忘れてはいけません。企業によっては、財務情報などの機密事項を共有するケースもあり、万が一これらの情報が流出してしまった場合、会社存続の危機にまで及ぶ可能性もあります。

社内にノウハウが蓄積されない

BPOの場合、企画から運営までの一連の業務を委託することになるため、自社にはノウハウが蓄積されにくくなります。委託先で業務が継続できなくなり、自社で対応せざるを得なくなった場合、業務について理解している社員がいないと自社対応が困難になります。

BPOサービスを導入しても、委託先と密にコミュニケーションをとり、進捗を把握しておくとよいでしょう。

マニュアル化する必要がある

マニュアルは、業務量や業務内容の複雑さに関わらず用意することをオススメします。

マニュアルを活用する人の中には、初めてその業務を経験する人もいるため、業務の全体像や目的、フローについて詳しく・わかりやすく記載することがポイントです。

大変な作業ですが、委託先の仕事の品質を短時間に引き上げるためには欠かせない資料です。

コールセンターBPOの料金形態

コールセンターのBPOには以下のような料金形態があります。自社が依頼する業務に応じた料金形態を知ることで、費用対効果が期待できます。

月額固定型

月額固定型は、毎月の費用を定額で支払う料金形態です。コール件数を予め取り決め、その範囲内までは一定の費用で対応することができます。
コール件数は50件、100件などある程度まとまった件数での契約になるため、コール単価は安価になるのが特徴です。

上限を越える場合、追加料金費用(コールオーバー)が発生し、追加分のコール単価は割高になる傾向があるので、予め念頭に置いておきましょう。

従量課金型

コール数に応じて費用が発生する従量課金型は、コール件数が少ない場合にオススメです。コール件数×コール単価によって費用が決まるため、コールの受発信がなければ費用は発生しません。

夜間・休日など限定的な対応の場合には、従量課金型を選んだ方がコストを抑えられるでしょう。

成果報酬型

成果報酬型は、その名の通り獲得したアポイントや成約数に応じて費用を支払います。1件あたりの費用が予め決まっているため、企業側は予算を組みやすくなります。

成約がなければ無償対応になるため、アポ獲得や成約が難しいと判断された場合、委託先から引き受けを断られる可能性もあります。


コールセンターBPOを比較する際のポイント

コスト

コストは委託先を決める上で重要な見極めポイントですが、コストが安い委託先に即決してしまうのはリスクでしかありません。

表向きの基本料金には最低限の業務しか含まれず、必要なサービスはオプション対応になる可能性もあります。必ず複数の委託会社から同条件で見積りを取り、業務内容とコストに見合った会社を選ぶようにしましょう。

セキュリティ体制

コールセンターでは、個人情報を含む膨大な顧客情報を取り扱うことになるため、委託先のセキュリティ体制は必ずチェックしましょう。

万が一、個人情報が漏えいした場合、企業の信頼問題にも関わるため、プライバシーマークを取得しているか、情報漏洩対策は策定されているかなど、委託する側も責任を持って確認することが大切です。

対応品質

コールセンターの業務では電話応対などを通じて顧客と直接コミュニケーションをとります。

品質管理が十分にできていないと、顧客満足度や企業イメージの低下につながってしまいます。

依頼する業務に対応できる専門性を持ち合わせているか、優秀なオペレーターが揃っているかなど、高い対応品質を維持するための条件が揃っているかを細かくチェックするようにしましょう。

対応力

コールセンターではマニュアルに基づいて対応するのが基本ですが、たとえばクレーム対応の場合は、相手の温度に合わせた臨機応変な対応が求められます。

企業に対する顧客のイメージを左右することにもつながるため、マニュアルだけに縛られない柔軟性を持ち合わせているかどうかも、重要な見極めポイントです。

導入実績

自社と規模や業務が共通している企業での導入実績があれば、安心して任せられます。
また、導入実績が多ければ、豊富な経験と知識を持ち合わせたオペレーターにも期待ができます。

委託先のホームページやサービス詳細ページに掲載されている導入実績や他社事例を参考に、比較検討すると良いでしょう。

BPOコールセンター対応企業11選

ここでは、BPOコールセンターに対応している企業をピックアップしました。
それぞれに特長があるため、自社のニーズに合う企業を探すヒントになれば幸いです。

株式会社ネオキャリア

株式会社ネオキャリア

特徴

アウトバンド・インバウンドのコールセンターBPOに対応しており、採用支援会社としてのノウハウを活用した業務設計やサービス提供が可能。

導入実績

パナソニックソリューションテクノロジー株式会社、株式会社CEC、株式会社アイティーフォーなど、契約企業は10,000社以上で国内最大級の実績。

設立
2000年
従業員数

3,570名

公式サイト

トランスコスモス株式会社

トランスコスモス株式会社

特徴

国内最大規模のコールセンターで、最新のコールセンターテクノロジーを活用し、カスタマーケアやセールスサポートなどの業務や、業界・業務に特化したコールセンターサービスを提供。

導入実績

味の素株式会社、再春館製薬所、パナソニック、三菱航空機、クラブツーリズムなど多数。

設立
1985年
従業員数

グループ:63,675名(国内:42,905名、海外:20,770名)

公式サイト

ビーウィズ株式会社

ビーウィズ株式会社

特徴

RPAの導入で低コストかつ効率的なサービスを提供。BCPコンサルティングにも注力しており、幅広い領域のインバウンドセンターを適切な応対品質で運用。

導入実績

サイボウズ株式会社、東京電力パワーグリッド株式会社東京電力エナジーパートナー株式会社など多数。

設立
2000年
従業員数

7,743名(正社員・契約社員・アルバイト社員を含む)

公式サイト

株式会社ベルシステム24

株式会社ベルシステム24

特徴

コールセンター代行の大手。コールセンター・電話代行サービス歴35年以上の東証一部上場企業。24時間受付可能、さまざまな言語サービスに対応可能など、オプションサービスも豊富。

導入実績

楽天証券株式会社、三井住友カード株式会社、ソフトバンク株式会社など多数。

設立
1982年
従業員数

グループ連結:社員9,791名

公式サイト

Mamasan&Company(ママサン・アンド・カンパニー)株式会社

Mamasan&Company(ママサン・アンド・カンパニー)株式会社

特徴

国内の4つのオペレーションコールセンターと、国内外のリモートワーカーのオペレーションを連携させ、コールセンターサービスを提供。多くのワーキングマザーが活躍していることも特徴的。

導入実績

規模問わず、さまざまな業種における導入実績。

設立
2012年
従業員数

474名(オフィスワーカー74名/在宅ワーカー400名)

公式サイト

株式会社KDDIエボルバ

株式会社KDDIエボルバ

特徴

国内最大規模のコールセンターで、最新のコールセンターテクノロジーを活用し、カスタマーケアやセールスサポートなどの業務や、業界・業務に特化したコールセンターサービスを提供。

導入実績

生命保険会社やクレジットカード会社を中心とした導入実績。
特徴:KDDIグループで培ったノウハウと高品質・最先端のサービスが武器。AI活用のニーズに応じたコミュニケーションを導入しており、全国36拠点14,400席の豊富なリソースあり。

設立
1996年
従業員数

約28,000名

公式サイト

株式会社ウィルオブ・ワーク

株式会社ウィルオブ・ワーク

特徴

東証一部上場のウィルグループが運営する全国案件が可能なコールセンター委託サービス。20年以上のコールセンター業界で培った実績があり、特にインバウンド業務における実績が豊富。

導入実績

通信・金融業界を中心に、多種多様な業種・業界における導入実績。

設立
1997年
従業員数

2,836名

公式サイト

りらいあコミュニケーションズ株式会社

りらいあコミュニケーションズ

特徴

アジア中心の海外拠点を持ち、りらいあグループとの連携で、各社の強みを最大限に活用。高度な技術知識が必要なテクニカルサポート、営業機能も備えるセールスセンターなど幅広いサービスに対応。

導入実績

大手自動車部品メーカー、米大手EC企業など多数。

設立
1987年
従業員数

13,620名(正社員のみ)

公式サイト

株式会社バディネット

株式会社バディネット

特徴

AKIBAホールディングスのグループ会社が運営する委託サービス。BtoB・BtoC、インバウンド・アウトバウンドを問わない多様な実績を持ち、スピーディーな稼動開始が可能。

導入実績

大手キャリア、通信建設分野を中心とした導入実績。

設立
2012年
従業員数
132名
公式サイト

ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社

ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社

特徴

要件定義、業務設計から運営までトータルにサポート。最短2週間でコールセンター運営開始が可能。

導入実績

公共機関をはじめ、年間40社以上のコールセンター新規立上げ実績。

設立
1994年
従業員数

120名(社員のみ)

公式サイト

セントラル・アイ株式会社

セントラル・アイ株式会社

特徴

最短翌日からのサービス開始が可能というスピーディーな体制で、通販受注・カスタマーサポートにも対応。法律・弁護士事務所や商業ビル・集合住宅のコールセンターの代行も可能。

導入実績

官公庁をはじめ、14,000社以上。

設立
1967年
従業員数
150名
公式サイト

コールセンターBPOサービス導入の失敗事例

BPOを活用したからといって必ずしも成功するわけではなく、中には失敗事例もあります。
導入したことを後悔しないために、何よりも高い成果を生み出すために、反面教師として参考にしてみてください。

人員配置を読み違えてしまった

コールセンターの業務を効率化するためには適正な人員配置が重要です。
そのためには、1日のコール数を予め予測して、適正な人数のオペレーターを現場に配置してもらう必要があります。

この予測値が曖昧だと、委託先も必要人員を算出することができず、業務量に対する受付体制の過不足やオペレーターの生産性低下につながってしまいます。

情報共有や連携が不足していた

一連の業務を委託できるBPOですが、「丸投げ」とは違います。

業務の目的や商品・サービスの詳細、各種フローなど、細かい共有を怠った場合、自社の戦略や慣例に反した対応をされ、企業イメージの低下につながる可能性もあります。

BPOの成功は、企業と委託先の協力関係のもとに成り立っていることを念頭に置いて、密な情報連携を行うようにしましょう。

マニュアル作成にコストがかかってしまった

業務マニュアルの作成は委託先に依頼することもできますが、作成にかかる費用を確保していなかったために予算をオーバーしてしまったというケースも少なくありません。

作成の工数はかかりますが、予め自社で用意しておく方が、コスト削減やスムーズな業務連携につながるでしょう。

まとめ

本記事ではコールセンター業務におけるBPOについて紹介しました。

BPOの最大の目的は、組織のスリム化と生産性の向上にあります。まずは自社業務において強化したい点、改善したい点は何かを考え、委託すべき業務を明確にしていきましょう。

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