アウトソーシングの契約形態は2つ!注意すべき偽装請負や派遣との違いを解説

最終更新日 2021.08.06

仕事を誰かに依頼するアウトソーシングの契約形態には、大きく分けて「準委任契約」と「請負契約」の2種類があります。

ここでは、この2つの契約形態の詳しい内容や、派遣契約との具体的な違いなどを詳しくご説明します。

アウトソーシング2つの契約形態

アウトソーシングには「準委任契約」と「請負契約」の2つの契約形態があります。

一般的には「業務委託契約」とひとまとまりにされることが多いですが、実は「業務委託契約」というものは法律上存在しません。

それでは、「準委任契約」と「請負契約」とは一体どのようなものなのかを、それぞれ詳しく見ていきましょう。

準委任契約

「準委任契約」とは、仕事を受託した側である受託者に対して、業務の「過程」に責任が生じる契約です。

具体的には、事務作業やコールセンターのオペレーター業務、ホームページなどの運用・保守業務、コンサルタント業務など、仕事の最終成果物がない業務に準委任契約が適用されることが多いです。

この契約で重要なのは、受託した仕事を順調に処理することであり、作業の結果や成果物に対して受託者側が責任を負う必要はなく、仕事の結果や成果物に責任が生じるのは、仕事を発注する委託者側となります。

そのため、仕事が問題なく処理されれば、仕事の結果が委託者の意に沿わないものであったとしても、受託者は報酬を受け取ることが可能です。

請負契約

「請負契約」では、仕事を受託した側が「仕事の完成」に責任を負います。

例えば、ホームページ制作やデザインなど、仕事の最終成果物がある業務に適用されることが多い契約形態です。仕事を受託した側は、仕事の成果物を完成させて納品する必要があります。仕事のやり方や計画などは受託者に任せられており、注文通りに仕事を完成させれば良いという契約です。

準委任契約とは違い、受託者には仕事の結果や成果物に対する責任が生じます。

そのため、成果物に欠陥などが見つかった場合は、受託者側が責任をもって直す必要があり、委託者側が成果物を検品して何も問題がなければ、受託者は報酬を受け取れます。

そのため、受託者側から契約を途中解除することはできませんが、委託者は受託者側に生じる損害を補償できれば、いつでも契約を解除することが可能です。

準委任契約・請負契約の比較

準委任契約と請負契約についてご説明しましたが、この2つの契約形態の具体的な違いについて以下の表で、詳しく見ていきましょう。

<準委任契約と請負契約の比較>

  準委任契約 請負契約
目的 事務処理などの仕事の過程 仕事の完成
アウトソーサー(受託者)の義務 事務などを問題なく処理する義務がある。 仕事を注文通り完成させる義務がある。
報酬請求権 仕事が問題なく処理されれば報酬を受け取れる。 委託者による検品が完了すれば受け取れる。
報酬の受取 途中で契約が終了しても、契約期間内の報酬を受け取ることができる。 成果物の不具合などがあり検品不合格の場合は、報酬を受け取ることはできない。
報告義務 委託者が望めばいつでも状況を報告する義務がある。 なし
契約の解除 受託者、委託者のどちらからも契約の解除が可能。ただし、どちらかに損害が発生した場合は賠償する必要がある。 受託者からの解除はできない。委託者からはいつでも途中解除が可能だが、受託者側に生じた損害を賠償する必要がある。

どちらの契約形態を選ぶかは、委託内容で決める

どちらの契約形態を選ぶかを決める際には、委託内容を正しく把握する必要があります。

システム開発やホームページのデザインなど成果物がある業務の場合は請負契約を、システムの運用管理やコンサルタント業務などの事務処理の場合は準委任契約を選ぶのが一般的です。

どちらを選ぶにしろ、仕事内容を正しく把握して、何をもって業務の完了とするのか、契約相手と具体的にすり合わせることが最も重要です。

アウトソーシングする際に注意すべき「偽装請負」

「偽装請負」とは、請負契約なのに委託者から派遣契約のように仕事の指示をされるなど、本来の契約形態とは異なる働き方になっていることを指します。

偽装請負が発生する背景には、労働者を保護する法規制を逃れて、仕事を発注する側が有利な条件で労働者を働かせたいという思惑があります。従業員を雇用すると福利厚生制度を設ける必要があり、コストがかかるため、「雇用」ではなく「請負」で契約した方がコストを削減できると考えるのです。

雇用契約ではなく請負契約を結んでいれば、自社の社員のようにコストをかける必要がありません。しかし、契約を無視して自社の社員のように会社から指示を出しており、偽装請負になっているケースがよく見られます。

他にも、何社もの会社が間に入っており仕事の委託者が誰なのかわからないというケースも見られます。

このように偽装請負にならないよう、契約形態と契約内容を正しく理解し、委託者と契約内容をしっかりとすり合わせておくことが重要です。

アウトソーシングと派遣の違い

アウトソーシングとは、業務の一部や全てを外部の業者や個人に委託し、報酬を支払う契約形態を指します。

一方、派遣契約とは、受け入れ側の企業と派遣会社が「労働派遣契約」を結び、派遣社員を企業に受け入れる契約形態です。
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結んでおり、派遣会社のあっせんを受けて企業に派遣されますので、派遣社員は企業の社員に仕事の説明や指示を受けて、業務を行います。

派遣社員が企業の社員と同等の業務を行っていたとしても、派遣社員と企業の間には雇用関係はありません。派遣社員が雇用関係を結んでいるのは、あくまで派遣会社です。

このように、アウトソーシングと派遣には、大きな違いがあることを正しく理解しておく必要があります。

まとめ

アウトソーシングには準委託契約と請負契約の2種類があり、似たような契約形態に派遣契約があります。

それぞれ仕事で求められることや報酬の条件などが違いますので、違いを正しく理解したうえで、契約を結びましょう。

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